ブリを調理する時、コレに気を付けて! 農林水産省の注意喚起に「知らなかった」

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食料の安定供給の確保などに関する仕事を行う、農林水産省。ウェブサイトにて、食材に関するさまざまな情報を公開しています。

ウェブサイトの相談窓口には、消費者から過去にこんな相談が寄せられたといいます。

「ブリを調理するとミミズのようなものが出てきたが、食べても大丈夫ですか」

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ブリは脂がのっており、身が柔らかくておいしいですよね。

しかし、スーパーマーケットなどで買ったブリを調理する途中、ミミズのようなものが出てきて不快な思いをしたことはありませんか。

ミミズのような見た目の生き物に関して、農林水産省は次のように回答しています。

ブリを調理すると出てくるミミズのようなものは、「ブリ糸状虫」という寄生虫かと思われます。

ブリ糸状虫は春先に寄生することが多く、ブリの筋肉に寄生します。人間に寄生することはないので、食べてしまっても人体に問題はありません。

また、魚介類に寄生する「アニサキス」という寄生虫の可能性もあります。

生きたアニサキスがついたままの魚介類を生食したり、冷凍や加熱が不十分な状態で食べたりすると、アニサキスによる食中毒を引き起こす場合があります。

ブリを調理する際に見かけるミミズのようなものは、ブリ糸状虫(しじょうちゅう)という寄生虫である可能性が高いのだとか。

ブリ糸状虫は人間に寄生することはなく、食べても問題はないとされています。

しかし、調理中に出てきたものがブリ糸状虫ではなく、アニサキスだった場合は要注意です。

アニサキスはブリに限らず、さまざまな魚に寄生する寄生虫。加熱や冷凍が十分でない状態でブリを口に入れると、食中毒を起こす恐れがあります。

また農林水産省は、アニサキスによる食中毒を予防する方法についても紹介していました。

予防のポイントは以下のとおりです。

・鮮魚を丸ごと1尾で購入したらよく冷やして持ち帰り、すぐに内臓を取り除く

・鮮度が落ちた魚介類は、十分に加熱(中心温度60℃で1分以上)する

・-20℃で24時間以上又は-18℃で48時間以上冷凍する

ブリを丸ごと1尾で購入した際は、持ち帰ってすぐに内臓を取り除くと、食中毒の予防につながるそうです。

なお、酢や塩、醤油、ワサビなどの調味料では、アニサキスを殺すことはできないのだといいます。

アニサキスは知っていても、ブリ糸状虫の存在を知らない人は多いようで、ネット上では「ブリ糸状虫は無害だったんだ!」「まじか!初めて知りました」などの声が上がっています。

ブリを購入して自宅で扱う際は、アニサキスによる食中毒にも警戒しながら、慎重に調理したいですね。


[文・構成/grape編集部]


出典

農林水産省

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