警察が「詐欺」と直接説得するも応じず…60代女性が投資と信じ込み2440万円だまし取られる 実在する投資家のアシスタント「川島」信じ込む

島根県出雲市に住む60代の女性がSNSで投資名目の詐欺に遭い、合計2440万円をだまし取られたことが分かりました。

出雲警察署によりますと、詐欺被害に遭ったのは出雲市に住む60代の女性です。
女性は2023年8月中旬、携帯電話のSNSアプリ上で、自身を実在する投資家のアシスタントだと名乗る「川島」という人物と知り合いました。

その後、川島から「金への投資で1か月以内に2倍の利益を稼ぐことができます」「証券取引委員会や金融庁が監視しており、資金の安全性が確保されています」などと投資話を持ちかけられ、信用した女性は、2023年11月下旬、2回にわたって投資名目で川島が指定した口座に現金70万円を振り込みました。

2023年12月ごろ、川島から「投資で1000万円の損失が出た」とメッセージを通して話があり、その後も川島やカスタマーサービス「Animoon」を名乗る業者などから「資金を用意してもらえば、損失はすぐ取り返せる」「お金を引き出すには保証金が必要となる」などといった内容のメッセージが送られてきたことから、被害女性は相手に言われるがまま、2023年11月下旬から2024年1月下旬までの間に合計11回にわたり総額2440万円を金融機関の窓口やATMから川島が指定した口座に振り込んだということです。

1月下旬、出雲市の金融機関から「高額な振り込みをしようとしている人が来店している」と出雲警察署に連絡があり、警察が女性に「詐欺の疑いがある」と伝えましたが、投資であることを信じ込んでいた女性は、この時説得に応じなかったといいます。
その後、女性が川島に対し、投資額の返金を求めたものの対応してもらえなかったため、今度は女性から警察に対し相談があり、4月23日に詐欺被害が発覚しました。

また、出雲警察署によりますと、このほかにも似たようなSNS型投資詐欺で、出雲市に住む60代の男性が現金100万円をだまし取られる被害があったということです。

警察は、
●SNSで知り合った人から投資を勧められる
●短期間で高配当をうたっている
●振込先の口座が次々と変わる
●損失を取り戻すため、高額な振込を続けて要求してくる
●お金を引き出そうとしても、引き出すことができない、あるいは、引き出してもらえずさらにお金を要求される

このような場合は詐欺を疑い、1人で判断せず家族や警察などに相談してほしいと注意を呼び掛けています。

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