東京MXの常務取締役が3500万円を不正経理 「業務の整理などを終え次第、速やかに退任」

 TOKYO MX

 東京MXテレビは26日、「当社における不適正な経理事案についての特別調査委員会の報告とその対応について」と題した文書を公表した。

 文書によると、同局の常務取締役(氏名は非公表)は接待交際費を捻出するために、取引業者にその領収書を引き受けさせ、実態のない「VTR製作費」として同局に形式的には虚偽の請求を行わせていたという。期間は2015年から2023年まであり、金額は累計で約3500万円になったという。ただ、接待交際費の内容は「業務に関連がないとまでは言えないものでした」と明かし「詐欺の私的着服、他社の図利を目的とするものではないため、横領、背任、特別背任が成立する可能性も低いものと報告されています」とした。

 当該の常務取締役はすでに辞任届を提出しており「業務の整理などを終え次第、速やかに退任することとなっております」としている。

 同局は損害賠償請求について「別途、税務の修正申告等も踏まえ、損害を確定させたうえで行う予定であります」とした。同事案について「当該常務取締役のコンプライアンス意識の低さと交際費ルールの不備を始めとする会社側の体制、双方に問題があるものと認識しております」とし、社内処分については会長は報酬の20%相当を1カ月分、社長は同20%相当を3カ月分、他の常務は同10%相当を1カ月分、それぞれ自主返納するという。

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