ゴールデンウィークの書き入れ時なのに…“日本一のつり橋”は1日7,000人まで 観光地が知恵絞るオーバーツーリズム対策

ゴールデンウィーク期間、例年多くの人でにぎわう静岡県三島市の観光地では2024年、あえて観光客を制限する取り組みを始めます。その狙いはオーバーツーリズム対策です。

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<東部総局 竹川知佳記者>
「富士山を望む三島スカイウォークです。一足早く、各地から観光客が訪れています」

静岡県三島市の三島スカイウォークは、全長400mの長さを誇る日本一のつり橋。今の時期は豊かな新緑に映える富士山を楽しむことができます。

<和歌山から来た80代女性>
「きょうね、こんなきれいな富士山。憧れだったの。年寄りだからちょっとでも空いてるときに来たいなと思って」

<神奈川から来た70代女性>
「ゴールデンウィークだと混むから、ちょっと前から計画してて」

ゴールデンウィークは1年で最もにぎわう時期だということですが、2024年は来場者を1日7,000人までに制限することにしました。

<三島スカイウォーク 野田依利さん>
「ゴールデンウィークはチケット購入の列で、駐車場の入り口の方まで列が伸びることもあります。昨今、オーバーツーリズムで観光地で混雑等によってお客様の満足度が懸念されるところがあって、快適にスムーズにストレスフリーで楽しんでほしいと今回取り組みをしています」

観光客が過剰に集中することで、周辺の生活や環境に悪影響を与える「オーバーツーリズム」、全国的にいま、問題になっています。オーバーツーリズム対策として三島スカイウォークでは、ゴールデンウィーク期間中、人数制限に加えて入場料も変更します。

<東部総局 竹川知佳記者>
「ゴールデンウィーク後半の料金表です。入場料に1日の中で1000円もの差があります」

最も入場者が集中するゴールデンウィークの後半では、比較的客の少ない朝と夕方の時間の値段を1,000円安くしました。客を分散させ、混雑による不満を解消しようというものです。書き入れ時にもったいない取り組みにもみえますが、狙いは混雑の解消だけではありません。

<三島スカイウォーク 野田依利さん>
「せっかく来ていただいて、混雑して楽しめなかったという思いでより、快適に楽しめたという思い出になってもらいたいので次も来てもらえるような施設にしたいと思っています」

長く愛されるための新たな取り組み、持続可能な観光地を目指した動きが進んでいます。

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