コース新記録「63」の裏にあった決断 初優勝ドライバーに情を捨て、蛭田みな美が導かれた首位発進

首位発進した蛭田みな美【写真:Getty Images】

パナソニックオープンレディースが開幕

女子ゴルフの国内ツアー・パナソニックオープンレディースは26日、千葉・浜野ゴルフクラブ(6669ヤード、パー72)で開幕し、初日1イーグル、7バーディー、ノーボギーの63で回ったツアー通算1勝の26歳・蛭田みな美(ユアサ商事)が9アンダーで単独首位発進した。コースレコードと自己ベストを更新する圧巻のゴルフを披露。2週連続予選落ちから復調した要因には、昨年初優勝した際に使用したドライバーへの情を振り払ったことを挙げた。

初日からかっ飛ばした。5、8番でバーディーを奪って迎えた9番パー5。蛭田は204ヤードから2オンで2メートルに寄せてイーグルを奪った。そこからは好調のパットを生かして3連続バーディー。ギャラリーの歓声に頭を下げて応えた。15、17番でも伸ばしてノーボギーでフィニッシュ。9アンダーでコースレコードと自己ベストを更新する圧巻のラウンドだった。

「コースレコードは知らなかった。自己ベストは嬉しい」と笑顔が弾けた。

4月の1週目に行われた富士フイルム・スタジオアリスで3位も、そこから2週連続で予選落ちを喫した。「ドライバーが悪すぎた」。再起を誓った今週。「(2023年8月のCAT Ladiesで)優勝した時から使っていたドライバーで情があったのでなかなか変えられなかった」という特別なクラブを変更。思い切った決断が好調に繋がった。

8か月ぶりの2勝目へ、絶好のロケットスタート。「去年も苦労したコース。予選通りたいなという気持ちでやっていた」と初日で早くも苦手意識を払拭した。初優勝当時の情を捨てた26歳が次の栄冠を掴みにいく。

THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe

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