七尾・田鶴浜小建て替え 基礎傷つき半壊判定 仮校舎設け26年度完成

地盤沈下で建て替えられることになった田鶴浜小=七尾市田鶴浜町

 能登半島地震で被害を受けた七尾市田鶴浜小が建て替えられることになった。校舎の骨組みに問題はなかったが、地盤沈下で基礎部分が傷つき、文部科学省の調査で「半壊」と判定された。年度内にグラウンドに仮校舎を設け、2026年度末までに現校舎を建て替える。26日の市議会全員協議会で茶谷義隆市長が方針を示した。

 田鶴浜小を含む市内の全14小中学校は、文科省の応急危険度判定で骨組みに損傷がないことが判明。1月中に全校の授業が再開したものの、詳しい被害状況を把握する「被災度調査」では、田鶴浜小校舎は改築が望ましいと判断された。

 138人が通う田鶴浜小は1973年に完成後、増築や耐震補強工事が行われてきた。市教委は校舎を使用しながらの改修は難しいと判断。鉄骨造り2階建ての仮校舎を設けて学習の場を確保し、現校舎がある場所に新しい校舎を建設することを決めた。

 計画では8月に仮校舎の建設に着手し、児童は来年4月から2年間、仮校舎で学校生活を送る。新校舎の建設は来年9月ごろから始める予定で、被害が小さかった食堂や体育館は一部を補修する。

 調査では小丸山、天神山、和倉の3小学校、七尾東部中の被災度が「小破」や「軽微」とされ、市教委は修繕作業を進めていく。

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