「布のステンドグラス」韓国のポジャギ展示 京都の国文化財旧家で「日韓の文化交流に」

旧上田家住宅に飾られたポジャギの作品(向日市鶏冠井町)

 韓国の伝統的工芸品「ポジャギ」の作品展「日々是ポジャギびより~李京玉と作家仲間展」が、京都府向日市鶏冠井町の旧上田家住宅で開かれている。「布のステンドグラス」とも呼ばれる美しい手縫い作品が、国の登録有形文化財の旧家を彩っている。

 ポジャギとは風呂敷という意味。透けた小さな布をパッチワークのようにつなげる「チョガッポ」が主流で、裏表が同じ仕上がりになる。一つ一つ手縫いのため、完成に1年かかるという。

 作品展には、日本各地で教室を開くポジャギ作家の李京玉さん(53)=神戸市=ら14人が約110点を出展する。さまざまな色の布で精巧に作られた一枚物や、細やかな韓国刺しゅうの施された小物が並ぶ。

 長岡宮まちづくり協議会の上田昌弘さん(80)=鶏冠井町=が、長岡京ゆかりの桓武天皇が渡来人の祖父を持つことから、日韓の文化交流を図ろうと、李さんに提案した。

 李さんは「韓国ブームだが、固有の文化を知っている若い人は少ない。韓国の文化や手芸に親しむきっかけになれば」と話す。

 29日まで。午前10時半~午後4時半。入場無料。

© 株式会社京都新聞社