旅館にペットホテル 観光業界2024年GWは活況 でも…バスツアーには2024年問題が

ゴールデンウイークに突入しました。
今年は平日に3日間休みを取れば、最大10日間の大型連休になります。

新型コロナが5類に移行されて初めてのゴールデンウイーク。

街の人はどう過ごすのでしょうか。

「九州の方にあまり行ったことがないので行ってみたいと思います」

「バイトです。行きたいライブがあるんでそれのために頑張ろうかなって」

「島根に旅行に。(行ったことがない)中国地方に行ってみたいと思って」

「広島にサーカスを見に行こうかなと。あとSL(やまぐち号)に乗れたら乗せてあげたいなと思ってます」

みなさん予定はさまざま。

ゴールデンウイークに突入したということで、おさらいしてみましょう。

今年は4月30日、5月1日と2日を休めば最大10連休となります。

旅行の動きも活発化しているようで、旅館はすでに大忙しのようです。

山口市湯田温泉にある「西の雅 常盤」。

4月の予約率は去年と比べて124パーセント。売り上げはおよそ1500万円増と好調です。30日から2日までの平日はゆとりがあるものの、連休期間中の土日や祝日・休日は予約でほぼ満室です。

中でも増えているのが・・・。

西の雅常盤 宮川和也社長
「ニューヨーク・タイムズの効果じゃないですけど外国人が増えている感じはいたします」

去年4月から6月にかけての外国人宿泊者数は607人に対して、今年は現時点の予約を含めてなんと2952人。

4・8倍です。

円安やニューヨーク・タイムズ紙の「今年行くべき場所」に選ばれたことが要因とみられ、これまでになくインバウンド需要が高まっているようです。

ただ、2023年に選ばれた岩手県盛岡市は、ゴールデンウィーク後、秋にかけて外国人観光客が急増したことから

関係者は、「本番はこれから」と期待しています。

宮川社長
「滞在をしていただいて山口の魅力というものを体感してもらいたいというか。満足して帰っていただきたいと思っております」

世界から注目されるようになった「山口市」。

今年は、ひと味違った景色を見られるかもしれません。

ここまでは、山口にいらっしゃる人の話。

ここからは、山口からおでかけになる人にまつわる動き。

実はこんな所もにぎわっているそうなんです。

ペットホテルです。今、需要が高まっているんです。

山口市下小鯖にある「ドッグサロン花陰」。

最大で1日13匹を預かることができますが、ゴールデンウィークの後半はすでに11匹予約が入っています。

ゴールデンウィークに限ったことではなく、コロナ以降の連休時期にはこうした状況になるそうです。

ペットホテルはただ預かるだけではありません。

ドッグサロン花陰 片岡沙紀店長
「1頭ずつドッグランでお散歩をしてお散歩をしている間に部屋の片づけをしたりお散歩から戻ってきたらご飯を食べてって感じで」

このお世話を朝の1時間で終わらせ、その後は、トリミングにやってくる客への対応などやることは山積み。

連休中は大忙し間違いなしです。

片岡店長
「まぁパンパンというか・・・慣れているので、休める時に休んでという感じで。(預かる)時間は限られているんですけどわんちゃんの体調を見ながら1頭1頭大切にお世話したいと思います」

ほかの業界はどうかというと、まず旅行代理店。

山口県周南市に本社を置く防長トラベルに聞きました。

去年のゴールデンウィーク期間中のツアーは18本で547人。今年は現時点で15本691人。

人数は増えていますが、ツアー数は去年を下回っています。

実は、今年はある問題が影響しているんです。

トラックやバス運転手の2024年問題です。

4月から運転手の時間外労働に上限が設けられたことでドライバー不足になる、という問題です。

このあおりを受けて、防長トラベルによると遠方の宿泊を伴うツアーが組みづらくなったため、本数が増やせないそうです。

防長トラベルの今年のツアー15本のうち11本は近場の福岡県や広島県で日帰り。

新幹線や電車を使ってなるべくバスを使わないプランを組んでいます。そしてこんなものも売れてきているそうです。

キャリーバッグについて、ゆめタウン山口にあるSAC’SBAR山口店に聞きました。

先週からキャリーバッグの売れ行きが好調なんだそうです。

旅行には欠かせませんからね。

ゴールデンウイーク前の今月13日から24日までの期間、売れたキャリーバッグの本数は41本。

去年と比較すると10本多く売れてるんです。

店長さんによると海外旅行に行く前にコロナ禍使う機会が無かったバッグを新調する人も多かったそうですが、売れているのは、大きいものではなく、中型だそうです。店長さんは、円安の影響で、費用を抑えるため、韓国などのアジア、近場で短期の旅行が多いのではないかと話していました。

旅行業界を取材すると単に「好調」というだけでなく、2024年問題や円安など今年ならではの現象も透けて見えました。

いずれにしてもおでかけになる方は、どうぞお気をつけて。

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