イチローの偉業を「台無しにしちゃいけない」 元同僚の18年MVPが回顧した「一番緊張した時」

マーリンズでクリスチャン・イエリッチ(左)とともにプレーしたイチロー氏(中央)【写真:Getty Images】

ブルワーズのイエリッチが一番緊張した瞬間とは

かつてMVPにも輝いた米大リーグ12年目のスーパースターがイチロー氏との忘れられない思い出を振り返った。ブルワーズのクリスチャン・イエリッチ外野手は2015~2017年までの3年間、マーリンズでイチロー氏とともにプレー。先輩が偉業を達成した瞬間、「絶対に台無しにしちゃいけない」とこれまでで一番緊張したことを明かした。

24歳だった2016年8月7日(日本時間8日)、メジャー4年目のイエリッチは歴史的瞬間に立ち会った。前年からチームメートとなったイチロー氏が敵地ロッキーズ戦の7回に右越え三塁打を放ち、メジャー通算3000本安打を達成。大歓声が送られる中、イエリッチもベンチを飛び出し、祝福の輪に加わった。しかし、忘れられない瞬間が待っていたのはその後だった。

イエリッチは米誌「GQスポーツ」の独占インタビューで当時を振り返った。「クリスチャン・イエリッチがベテランになること、イチローとプレーすること、野球の飛ぶボールとされている時代について」と題する記事の中で、「今までで一番緊張した時」として紹介されている。イエリッチいわく、偉業達成の瞬間のために、150人ほどの日本メディアがチームを何週間も追っていたという。

当然、3000本安打に到達した直後の守備で中堅の位置に向かうイチロー氏にも多くの視線が注がれた。左翼を守っていたイエリッチはイニング間にイチロー氏とキャッチボールをしたが、異様な注目度にド緊張。「その時は『今は絶対暴投しちゃだめだ。絶対台無しにしちゃいけない』って感じだったと覚えているよ。ありがたいことにそうはならなかった。クールなことだったね」と回顧した。

イエリッチは2018年にブルワーズに移籍。同年は打率.326、34本塁打、OPS1.000の活躍でナ・リーグMVPに輝いた。翌2019年も打率.329、44本塁打、OPS1.100の好成績でMVP投票2位。以降は成績が伸び悩んでいたが、32歳の今季は開幕から11試合で打率.333、5本塁打、OPS1.166と好調なスタートを切っていた。しかし、現在は腰の張りで13日から負傷者リスト入りしている。

THE ANSWER編集部

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