「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」2024年度採択機関を決定 科学技術振興機構

科学技術振興機構は「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」における2024年度採択機関を決定した。採択されたのは、神奈川工科大学、奈良女子大学など7機関。

科学技術振興機構は第6期科学技術・イノベーション基本計画、第5次男女共同参画基本計画に基づき、女子中高生の理工系分野に対する興味や関心を高め、理系進路へ進むことを志すためのさまざまな取り組みを支援するため「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」を実施している。

2024年度はプログラム実施機関に30件の応募があり、以下の7件の機関を決定した。これにより、2024年度の実施機関は17拠点となる。

◆一関工業高等専門学校「いわて女子の『リカカツ』~“デザイン思考”で興す!ふるさとイノベーション~」

岩手県南地域の女子中高生を主な対象に、デザイン思考、生成AI、理工系知識などを活用し地域の特色を生かした新たなモノづくり体験を行う。在学女子学生がTA(ティーチング・アシスタント)となり、岩手県内で研究に従事する女子大学院生や地域企業で活躍している女性技術者との交流も行う。

◆神奈川工科大学「女子学生のための神奈川テクノフューチャープログラム:科学で夢を形に」

神奈川県全域の女子中高生に対して、未来を創造する技術企業が集積し拠点を構える神奈川県央エリアの厚木市にある神奈川工科大学が、神奈川県教育委員会や地元企業と連携し、将来のモノづくり産業を支える工学系女子の人材育成を目標とするプログラム。

◆山梨県立大学「ものづくりから広がるポジティブチェーンプログラム―未来を見つける出会いの連鎖を体験しよう!―」

優れた技術力を持つ中小企業がありながらその認知度が低く、女子の職業選択においてもアンコンシャスバイアスが強い山梨県において、女子中高生と保護者、多くのロールモデルや企業、また大学教員や学生などとの出会いの連鎖を提供し、そのネットワークが持続的に機能できる仕組みを構築する。

◆奈良女子大学「理工系女子学生の裾野拡大・進路選択推進事業」

奈良県の女子中高生に向け、奈良カレッジズ(奈良女子大学、奈良先端科学技術大学院大学、奈良教育大学、奈良工業高等専門学校)が連携し、奈良県教育委員会、入江泰吉記念奈良市写真美術館、DMG森精機株式会社、佐藤薬品工業株式会社が協力して理工系進路選択支援の取り組みを行う。

◆北九州市立大学「北九州から発信する、中高生とその保護者に向けた理系進路応援プロジェクトサイエンスラボ・from北九州」

これから進路選択をする女子中学生およびその保護者(PTA)を主な対象に、出張講義やサイエンスカフェ・座談会、実験・モノづくり体験など実施し、理系への興味・関心を高める。また理系進路でのキャリアパスについての情報などを提供し、理系進路選択の支援(理系進路への不安の解消)を行う。

◆佐賀大学「継続・育成型STEAMガールズコンソーシアム」

九州北西部に在住する女子中高生に向け、佐賀大学・西九州大学、長崎国際大学・佐世保工業高等専門学校、久留米工業大学の4大学・1高専で連携して専門講義や実験体験会、大学施設見学、地元企業の理系現場見学会を行うほか、年1回「女子中高生のためのリケフェス」を実施する。

◆熊本大学「はばたけ!熊本サイエンスガールズ(Girls,Enjoy Science!)」

「理系のロールモデル講演会」、出前授業の「サテライトセミナー」、親子で体験・実験する「親子ガールズスクール」、現役理系女子学生による理系学習と進路相談の「教えて!先輩」を実施する。中等教育段階から科学に親しみを持たせ、科学の楽しさ・面白さを実感してもらい、理系への関心を喚起する。

参考:【科学技術振興機構 理数学習推進部】「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」 令和6年度採択機関の決定について(PDF)

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