DeNA度会隆輝が満塁弾含む3安打4打点! 因縁の「8番打者」で上げた逆襲の狼煙

度会隆輝(C)共同通信社

打った瞬間、スタンドインを確信した。

DeNAのドラ1・度会隆輝(21=写真)が26日の巨人戦の八回、試合を決定づける満塁本塁打を右翼席に叩き込んだ。

この日は、開幕から全21試合で務めた1番を外れ、8番に降格していた。直前の試合まで14打席連続無安打。新人初の開幕から2試合連続アーチを放ち、鮮烈なデビューを飾ったものの、最近はプロの壁にぶち当たり、打率も.202まで急降下していた。

打順降格が発奮材料になったのだろう。この日は満塁弾を含む3安打4打点でチームの勝利に貢献。お立ち台で「やることは変わらない。全力プレーで必死こいてやろうと思っていた」と話すと、目を真っ赤に腫らした。苦しみが表情に滲み出ていた。

この8番には、ちょっとした因縁がある。ヤクルトでプレーしていた父・博文さんが5年目にプロ初出場を果たした打順が8番なのだ。

度会がまだ生まれる前、野村克也監督時代の1998年4月3日、博文さんは神宮で行われた巨人との開幕戦に「8番・三塁」でスタメン出場。プロ初安打を含む3打数2安打をマークした。ちなみにその日は、慶大からドラフト1位で巨人に入団した高橋由伸も「7番右翼」で初出場を果たし、同じく初安打を放っている。

あれから26年、息子は、父がプロとして一歩を踏み出した8番で、逆襲の狼煙を上げた。

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