「福島の味」吉本が応援 郡山の企業とPRへ連携、魅力全国に

写真上=事業をPRした成田社長(左から2人目)、兼光さん(左)とぺんぎんナッツの2人、写真下=開発中の「ベジじゅう」(左)と「ジャンボなめこのお漬物」

 福島県内の観光PRなどに取り組む郡山市の企業「ふくしまの株式会社」は本年度、吉本興業グループと連携し、県産農水産物の魅力を全国に発信する事業を始める。事業の第1弾として、同市の郷土料理「汁重(つゆじゅう)」をアレンジした「ベジじゅう」と、「ジャンボなめこのお漬物」の2商品を開発している。事業と新商品の発表会が26日、同市で開かれた。

 ふくしまの株式会社は全国の企業と連携し、今回の2商品をはじめとした県産農水産物を使った商品を開発、販売していく。規格外野菜の利活用やフードロス削減にも取り組む。吉本興業は企業の紹介や商品PRなどの面で協力していく。

 ふくしまの株式会社は、同市の郡山青年会議所(JC)のOB3人が2022年に設立。吉本興業が上部団体の日本JCと包括提携協定を結んでいることが縁で、事業への協力が決まった。

 ベジじゅうは、結婚式の祝いの膳に使った材料の残り物を細かく刻んで煮込んだ汁重の具材を、県産のニンジンやシイタケなどに変更して計10種類使用した。ジャンボなめこのお漬物は、京漬物製造の西利(京都市)とコラボして郡山市産の肉厚ジャンボなめこを漬物にした。

 商品はレトルトなどの状態で今年夏~秋ごろの発売を予定。スーパーや駅売店のほかオンラインでの販売を考えており、今後イベントなどでの試食提供などを経て完成させる。

 発表会に臨んだ成田英樹社長は「福島の可能性や魅力を発信し、愛される地域にしていきたい」と抱負を語った。お笑いコンビ「ぺんぎんナッツ」とお笑い芸人の兼光タカシさんも「吉本が得意とする全国でのPRで貢献したい」などと意気込んだ。

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