旧そごう柏店本館を公開 2016年の閉店後最初で最後 展望レストランからの景観も 定員3600人に応募1万1千人

閉店後、最初で最後の一般公開が行われる旧そごう柏店本館=昨年6月、柏市

 柏市は市制施行70周年記念事業として、柏駅東口のシンボルとして親しまれ2016年に閉店した旧そごう柏店本館を一般公開する。公開期間は5月18~20日の3日間限定で、定員は計3600人の事前予約制。閉店後初の公開となる。太田和美市長は23日の定例記者会見で、今月15日から始まった募集への応募者が約1万1千人に達する人気となっていることを明らかにした。

 1973年10月に地上14階地下3階で開店した同本館のうち公開されるのは、地下1階と1、2、14階。地下1階と1階は食品売り場、2階は化粧品売り場、14階は展望レストランとして利用された。6月に解体工事が始まる予定。

 市によると、かつて多くの市民が臨んだ展望レストランからの景観を楽しんでもらうほか、2階では市が収集した写真で柏駅周辺の変化をたどる写真展を開催。1階には無料で楽しめる駄菓子屋や射的などの本格的屋台約40店が出店する「えきまえこどもえんにち」が登場する。地下1階では水鉄砲を使った「鬼ごっこ」感覚のゲームが行われる。業務用のエレベーターで14階に移動する。

 同本館は16年9月に閉店後、21年11月に三井不動産が土地建物の全所有権を取得し管理している。市は今年2月、跡地約5200平方メートルを86億円で購入することで同社と合意。同社の許可を得て公開が実現した。

 太田市長は「再開発事業の一環でそごう柏店が開店した当時から半世紀が過ぎた。これまでの歩み、そしてこれからの柏を考える機会にしてほしい」と応募を呼び掛けている。

 応募は同市民以外も可能で、市ホームページから(5月8日まで)。問い合わせは市中心市街地整備課(電話)04(7167)2354。

© 株式会社千葉日報社