鈴鹿で伊勢茶初市 「うまみ成分多く、甘み強い」 三重

【茶葉の状態を確認する茶商と価格交渉する農協職員=鈴鹿市花川町のJA全農みえ北勢茶センターで】

 【鈴鹿】三重県鈴鹿市花川町のJA全農みえ北勢茶センターで26日、伊勢茶の初市があり、出品された一番茶計523.3キログラムを1キロあたりの最高値1万8千円(前年同)、平均値3656円(前年4636円)で取引した。

 出品されたのは、鈴鹿、亀山、四日市市の茶農家6戸が22―25日に収穫したかぶせ茶8点、煎茶7点の計15点。

 この日は県内の茶商12社を含めた約40人が参加。冒頭でJA全農みえの大瀬憲一農産部長が「3月に寒の戻りがあったものの、4月に入り適度な気温上昇や降雨で順調に茶の生育が進んでいる。霜害もなく、品質の良い新茶が期待できる」とあいさつした。

 初市では茶商らが色や手触り、水色など茶葉の品質を確かめた。農協職員らは仲立ち人としてそろばんを片手に価格交渉し、商談をまとめた。

 かぶせ茶約15キロを購入した同市広瀬町の佐野庄茗園、佐野公宣取締役(36)は「昨年よりうまみ成分が多く、甘みが強く出ていると感じた」と話した。

 出荷のピークは5月10日ごろとなり、25日ごろまで続く見込み。店頭での販売はゴールデンウイーク明けごろから始める。

© 株式会社伊勢新聞社