ミニボートで海釣り中、道具を探そうと動いた瞬間…4月に入り相次ぐ転覆事故【敦賀海保日誌】

救助される釣り客

さぁ!皆さんが待ち焦がれたゴールデンウィーク!今年のゴールデンウィーク、皆さんはどんな予定を立てられていますか?今年は例年に比べ暖かい日が続いていることから、海に遊びに行かれる方も多いと思います。釣りに、ミニボート、カヤックにSUP・・・。

楽しい思い出の反面、その分海の事故が増えてくるのがこの時季。たくさんの人に思いっきり海で楽しんでほしいところですが、危ない場所や海の状況によっては“思い切らない”ことが大切です。「せっかく福井県まで来たのだから・・・」と、天気予報を確認しないで無理をして海に出て事故に遭うケースが多いこと多いこと・・・

4月に入り福井県内でミニボートやカヤックの転覆が3件発生しています。ある日の朝。海上保安庁の緊急通報ダイヤル“118番”に1本の電話が。「乗っていたミニボートが転覆した、元の状態に戻せたがエンジンがかかりません!」

事故者はボートの中で釣道具を探そうとちょっと動いた時に横波を受け転覆してしまいました。天気は晴れていましたが、風速は秒速7メートル。ミニボートが安全に航行できる目安の秒速4メートルを超えていました。(海上保安庁「ウォーターセーフティーガイド」より)

幸い乗っていた男性2名にケガはありませんでした。海上保安官が確認したところ飲酒はしていませんでしたが、1名がライフジャケットを自宅に忘れ“未着用”でした。

海に落ちた場合にライフジャケットを着ていれば、着ていない場合に比べて生存率は倍以上になります。このことを考えれば、ライフジャケットを着ることの大切さが分かりますよね??さらにライフジャケットの点検してますか?転落して膨らませたら気室(浮袋)が劣化していてガスが抜けて「あわやっ」という事故も発生しています。シーズン前に気室やボンベの点検をしてくださいね。

魚を釣りに来たはずなのに、自分が釣られるなんて本末転倒!海に行くとき、釣りをするときはライフジャケットを着用しましょう!もちろんお酒は、釣った魚を調理するまで我慢ですよ。“ゴールデン”ウィークの思い出が“ブラック”な思い出にならないよう安全に楽しみましょうね!(敦賀海上保安部・うみまる)

⇒釣り中やマリンスポーツ中にトラブル…連載「敦賀海保日誌」をもっと読む

 

 

© 株式会社福井新聞社