残雪の白と空の青、満喫 「蔵王エコーライン」開通式、蔵王連峰夏山開き

青空の下、テープカットとくす玉割りで開通を祝う関係者=山形・宮城県境付近

 冬季閉鎖していた山岳観光道路「蔵王エコーライン」(上山市―宮城県蔵王町、全長26キロ)の開通式と蔵王連峰夏山開きが26日、山形・宮城県境付近の刈田峠駐車場周辺で行われた。

 初夏を思わせる陽気と爽やかな風が吹く中、両県から関係者約120人が出席した。神事で交通安全や夏山登山者の遭難防止を祈願し、各自治体代表者と両県のご当地キャラクターなどが、テープカットとくす玉割りで開通を祝った。

 早速訪れた観光客は駐車場に車やバイクを止め、残雪の白と空の青がつくり出す風景を満喫した。午前1時ごろから宮城県側の先頭で待機していたという仙台市太白区、会社員吉永恭久さん(50)は、オープンカーの運転席で「東北地方の自然美の象徴である御釜が好きなので、これから行って楽しみたい」と話した。

 宮城県側の道路脇の雪壁は最大で高さ約6メートルで、少雪の影響で例年より1~2メートル程度低いという。路面凍結の恐れがあるため5月7日朝まで夜間通行止め(午後5時~翌午前8時)。

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