菜の花で観光振興、貧困村から大変身 中国江西省

菜の花で観光振興、貧困村から大変身 中国江西省

 【新華社上饒4月27日】中国江西省上饒市婺源(ぶげん)県の篁嶺風景区ではこの春、景色を見に訪れる観光客が連日延べ2万人を超えている。1万ムー(約667ヘクタール)の棚田には黄色に輝く菜の花が遠くの山や近くの水と互いに映え合って、趣深い情景を構成している。

 同風景区が位置する篁嶺村はかつて、土地の痩せた小さな山村で、多くの村人が山から出て暮らすことを考えていた。しかし観光開発が村に転機をもたらし、十数年前に「古い村から新しい村に、古い家から新しい家に置き換える」方式で自然資源を保護しながらの開発をスタート。村民は山の麓の新しい住宅へ引っ越すとともに、村の土地全体については「招・拍・掛」(入札募集・競売・公示)形式によって企業に観光開発と管理を委託した。数年を経て、同村は貧困村から一躍全国的な農村観光の重点村へと成長し、村民1人当たりの年収は観光開発前の3500元(1元=約21円)から5万元以上に増えた。

 農村観光の発展に伴い、地元では花をテーマにした文化と観光の融合に取り組み、多くの観光客を呼び込むと同時に農村振興に貢献している。(記者/陳毓珊、彭菁)

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