新書『ネットはなぜいつも揉めているのか』刊行 諍いを生み出す社会やメディアを考える

津田正太郎さんによる書籍『ネットはなぜいつも揉めているのか』が、ちくまプリマー新書から5月10日(金)に刊行される。

事件や出来事、問題発言といった話題を巡り、日々言い争いの絶えない現代の情報環境。なぜ他人を許せないのか、対話は難しいのか、そして物事の見え方に違いが生まれてしまうのか。

本書では、メディア社会論者の著者が、終わりのない諍いを生み出す社会やメディアのあり方を考える。

メディアと社会について論じてきた著者に寄る『ネットはなぜいつも揉めているのか』

著者の津田正太郎さんは、慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所教授。

財団法人国際通信経済研究所、法政大学社会学部教授を経て現職に至っている。

主な著作に『ナショナリズムとマスメディア: 連帯と排除の相克』(勁草書房)、『対話不能』(世界思想杜)など。

他にも、Webメディア「現代ビジネス」にコラムを掲載。「ネットを支配する「シニシズム」「冷笑主義」という魔物の正体」などのタイトルで、現代のメディア環境について論じている(外部リンク)。

また、5月8日(水)には共著『ソーシャルメディア時代の「大衆社会」論:「マス」概念の再検討』の刊行がミネルヴァ書房から予定されている。

『ネットはなぜいつも揉めているのか』目次

第一章 「表現の自由」をめぐる闘争
…アニメの感想を書いたら炎上した実体験

第二章 ソーシャルメディアの曖昧さと「権力」
…メッセージ解釈はいかにしてズレていくか

第三章 エコーチェンバーの崩壊と拡大する被害者意識
…①カテゴリー思考 ②単純化 ③怒りの増幅

第四章 「不寛容な寛容社会」とマスメディア批判
…快適な社会のパラドクス、新たな迷惑行為の発見

第五章 二つの沈黙、二つの分断

終章 単純さと複雑さのせめぎ合い
…他者の目に映る世界を眺めてみるということ津田 正太郎さんのXより

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