十和田湖の春、出航 遊覧船シーズン始まる 青森・十和田市

地元住民らに見送られ出航する遊覧船=26日午前10時15分ごろ、十和田湖畔休屋地区

 十和田観光電鉄(青森県十和田市)は26日、十和田湖遊覧船の今季の運航を始めた。双胴船のエンジン音が湖畔に観光シーズンの到来を告げ、乗客は新緑と残雪が彩る湖岸の景色を楽しんだ。

 休屋発着の第1便は午前8時45分、観光客ら4人が乗船した。24人が乗り込んだ午前10時15分の第2便は、地元住民らの歓迎と見送りを受けて出航。御倉、中山の両半島を巡る約50分のコースを巡った。

 千葉県から家族と訪れた中川豊さん(50)は「残雪の風景がきれいだった。平日なのに多くの乗客がいて驚いた」と話した。

 同社によると2023年度の乗船者数は延べ7万8千人で、コロナ禍前の7割程度だが、少しずつ人出が戻っている。特に台湾などからのインバウンド(訪日客)は約1万人で、コロナ禍前と同水準に回復。今年は国内客を含めた26日現在の予約数が前年度の運航初日より8300人増えた。

 佐藤行洋社長は「何とかコロナ前の10万~11万人まで乗客が戻ってくれれば」と期待した。

 同遊覧船は、休屋発着の周遊コースと休屋-子ノ口を結ぶ片道コースの2航路。問い合わせは同社予約センター(電話0176-75-2909)へ。

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