常設寄席「弘前かだれ劇場」こけら落とし 春風亭昇太一門ら熱演、客席大笑い 青森・弘前市

こけら落とし公演で満員の客席を沸かせる春風亭昇太さん=26日午後

 青森県弘前市百石町にオープンした常設の落語寄席「弘前かだれ劇場」が26日、こけら落とし公演として「わどなんど寄席」を開いた。人気演芸番組「笑点」の司会で落語芸術協会会長の春風亭昇太さんらが出演し、客席を埋めた約110席の観客が落語などを楽しんだ。

 かだれ劇場は「常設の劇場で落語を楽しみたい」という市民の声を受け、弘前芸術鑑賞会(菊池清二代表理事)が開設した。津軽三味線やeスポーツ、映画鑑賞会など、幅広いイベントを開催する。

 26日の公演第1部には昇太一門の若手3人や太神楽曲芸師の鏡味正二郎さんも出演。トリを務めた昇太さんが「壺算」を披露し、客席は大きな笑いに包まれた。市内に住む内山丈市さん(72)は「最初から最後まで全部面白かった。身近な場所で落語が楽しめるのはとてもうれしい」と笑顔で話した。

 昇太さんは「客席と演者との距離が近く、お客さんと一緒に落語をつくっていく楽しみがある劇場。ぜひまた出演したい」と語った。鑑賞会常務理事の水戸光宣さん(67)は「想像以上に盛り上がっていて感動した。次回以降も楽しんでもらいたい」と期待を寄せた。

 こけら落とし公演は28日まで。「わどなんど寄席」は毎月12、13日と26、27日の月2回を予定している。

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