知的障害者サッカーの日本代表合宿がさくらでスタート 本県から高木、大久保選手参加

日本代表合宿でのアピールを誓う高木選手(右)と大久保選手=26日午後、さくら市のSAKURAグリーンフィールド

 知的障害者サッカーの日本代表合宿が26日、さくら市内で始まった。本県からDF高木翔(たかぎしょう)選手(19)=益子町出身、トレーニングパートナーとして宇都宮青葉高等学園2年のMF大久保史弥(おおくぼふみや)選手(17)=宇都宮市=が参加している。2人は普段、常設の本県選抜チームでプレーしており、目標はともに2026年の世界選手権への出場。地元で生き残りを懸けアピールしていく構えだ。

 高木選手は一昨年、本県で開催された「全国障害者スポーツ大会」での活躍が認められ、昨年代表入りした。本県選手として初めて日の丸を着け、海外遠征などでキャリアを積んでいる。

 益子中でサッカーを始め、益子特別支援学校高等部時代は本県選抜のセンターバックとして不可欠な選手に。冷静沈着で技術や高さもあり、日本代表の西真一(にししんいち)監督も「今のチームで重要な選手の一人」と評価する。

 しかし本人は「今が順調でも2年後に代表に入れる保証はない。自分らしさを見せつつ、これからもチームに貢献していく」と表情を引き締める。現在は宇都宮市に住みながら建設会社に勤務し、競技と仕事の両立を図っている。

 一方、大久保選手はトレーニングパートナーとして初めて代表合宿を経験する。小、中学時代は同市内のサッカーチームに所属。足元の技術に優れ、既にフットサルでは知的障害者日本代表にも選ばれている。

 攻撃的なポジションはどこでもこなす万能型で、西監督も「次世代の代表を担う選手」と期待を寄せる。大久保選手は「合宿は質が高くて疲れるけど楽しい。一日も早く代表になりたい」と意欲的だ。

 さくら市での合宿は29日まで。27日は午後3時から、さくらスタジアム(桜野)で宇都宮短大付属高と有観客の練習試合を行う。

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