春季広島県高校野球大会、古豪国泰寺が19年ぶり夏のシード権獲得 盈進破る

19年ぶりとなる夏のシード権を獲得し、笑顔で一塁側スタンドへあいさつに向かう国泰寺ナイン

【春季広島県高校野球大会2回戦 国泰寺6―1盈進】

 全国高校野球選手権大会の前身に当たる全国中等学校優勝大会の第1回大会に出場した国泰寺が、盈進を破り、19年ぶりに夏の広島大会のシード権を獲得した。

 まだ、選手が生まれていなかった2005年以来2度目のシード校の座となる。一回、4番大西諒汰主将の2点適時打などで3点を奪うと、先発の188センチ右腕藤尾壱大は、五回2死まで無安打に抑える好投を披露。一昨年夏の優勝校を1点に抑えて完投した。

 3月に就任した花谷祐輔監督は、前回シードとなったチームの「2番・中堅手」。広島県大会で準優勝し、地元開催だった中国大会にも出場した。当時は、夏の地方大会開幕前の雑誌で特集が組まれる盛り上がり。雨で練習ができなかった23日は、花谷監督が部員に雑誌を見せながら、当時のチームについて話したという。藤尾は「自分たちが置かれている状況と全く同じ状況で好成績を残したのを知って、モチベーションが上がった」と声を弾ませた。

 28日の準々決勝は、05年以来の中国大会進出を懸けた一戦となる。花谷監督は「今日のようにしっかり打って、守ってくれたら。僕は、選手が伸び伸び動けるような雰囲気をつくるだけです」と控えめに話していた。

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