記者の“不可解な質問”に呆れるレブロン。「完璧を目指さない奴なんてどうでもいい」とチームメイトに発破も「結局はただのバスケ」<DUNKSHOOT>

現地時間4月25日(日本時間26日、日付は以下同)、ロサンゼルス・レイカーズはデンバー・ナゲッツとのウエスタン・カンファレンス・プレーオフ・ファーストラウンド第3戦に105-112で敗戦。これでシリーズ成績は0勝3敗と、早くも崖っぷちに追い込まれてしまった。

昨プレーオフで屈辱のスウィープ負け、今季レギュラーシーズンでも0勝3敗、そしてこの大舞台で3連敗と、近年はナゲッツに対して完膚なきまでに叩きのめされているレイカーズ。両軍の間に実力差はあれど、ここまで一方的な展開になるとも考えにくく、ナゲッツに苦手意識を持ってしまったレイカーズの面々の“絶対に勝つ”という気合が、悪い方向に作用し空回りしている感もある。

第3戦後の会見で「昨季王者ほどのチームを倒すには、完璧、あるいはそれに近いバスケットボールを展開しなければならないプレッシャーが、チームメイトたちに悪影響を与えているのでは?」と問われたレブロン・ジェームズは、“質問の意図を理解できない”といった様子で困惑しながら話し始めた。

「わからないよ。これはポストシーズン。俺たちはプロだ。不安やプレッシャーはあって当然だし、プレッシャーを感じるのも当たり前。ポストシーズンとはそういうものなんだ。だからその質問にはどう答えたらいいかわからないな。個々にその質問をして、彼らがどう感じているのか聞いてみないとわからない。読心術があるわけじゃないから、『俺はこう思う』というのは難しいね」
半ば呆れ気味でそう答えたレブロン。さらに、自分と相棒のアンソニー・デイビスには完璧なバスケットボールをする準備ができていること、そしてチームメイトにもそうあってほしいが、それを強要することはないと続けた。

「これはポストシーズンだし、俺と(横に座っていたデイビスを指し)6年間ともにプレーして、山の頂上まで行ったこともあれば、頂に近いところまで行ったこともある。たくさん試合をしてきたなかで、勝つために、優勝するために何が必要か、どれだけ完璧に近い状態でなければならないのかを知っている。それを手に入れるのは、そんなにクレイジーなことではないよ。

勝つためにはほぼ完璧なバスケットボールをしなければならず、俺はこれまで4度それを経験してきた。そして、俺は彼(デイビス)と一緒にそれを成し遂げた。だが、俺は(チームメイトに)そうしろなんて言わない。可能な限り完璧に近づこうと努力しない奴のことなんて、俺にとってどうでもいいから。そして、これはただのバスケットボール。結局のところ、ただのバスケットボールなんだ」

最後は半ば達観した様子でそう話すと、会見を打ち切るように離席。“キング”のこの発言を聞いたチームメイトたちが発奮し、ここから奇跡の逆転劇を起こせるか、それとも……。

構成●ダンクシュート編集部

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