【春季広島県高校野球大会2回戦 広島山陽8―7高陽東】
広島山陽が、1―1の投手戦から延長タイブレークに突入した熱戦を制し、3年ぶりとなる夏のシード権を手にした。
2年生が全先発を占める中、最後に意地を見せたのは、背番号14を付ける3年生の宗正康稀主将だった。4―4で迎えた延長十一回、1点を勝ち越してさらに2死一、三塁から代打で出場。右中間を破る2点三塁打を放った。「なんとしても打とうという気持ちだった。公式戦にあまり出ていないので、安打はいつ以来か覚えていない」と振り返った。
普段は三塁コーチとしてチームを支える。「やんちゃな2年生が多い中、チームのために動ける選手。前泊だった昨日も移動前の時間がないからと、自分のフリー打撃を辞退するような子なんです」と橋本翔監督。「シードは組み合わせの巡り合わせがある。シード権より、宗正が打ってくれたことの方がうれしい」とたたえた。