時代を越えて「異文化をつなげる」ラフカディオ・ハーンの蔵書「ヘルン文庫」が富山に来て100周年

文学者のラフカディオ・ハーン(日本名・小泉八雲)の蔵書「ヘルン文庫」が富山市に来て100周年を迎え、27日、富山市でフォーラム開かれました。

これは「富山八雲会」が開いたもので、ハーンのひ孫の小泉凡(こいずみ・ぼん)さんが「小泉八雲、いまを生きる」と題して講演し、八雲の作品展が今、日本をはじめイタリアやアイルランドなど世界各地で開かれていることを紹介。「八雲の作品は社会に生かされていて、異文化をつなげる感覚がある」と述べました。

「ヘルン文庫」は、1924年、富山市岩瀬で廻船問屋を営んでいた馬場はるが、ハーンの全蔵書を買い取り、旧制富山高校、今の富山大学に寄付して創設されました。

フォーラムでは、かつてドラマでハーンの妻・小泉セツを演じた俳優の檀ふみさんと、前富山県立図書館長の中崎圭子さんが対談しました。

この中では、蔵書が馬場家にわたるいきさつを朗読劇で紹介したほか、檀さんが「耳なし芳一」を朗読。参加した人たちは、100年の時を超えてハーンに思いを馳せていました。

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