マドリー入団が確定の神童エンドリッキが今度は恋人と「契約」! 背いた場合は罰則が【現地発】

神童とも称される17歳のブラジル代表FWエンドリッキ(パルメイラス)が4月中旬、4歳年上の恋人ガブリエリさんと「恋愛契約」を交わしていることを明らかにした。

この契約には、「二人が履行すべき事柄」として「常に愛情と敬意を持って接すること」、「毎日、アイラブユーと言うこと」、「他の相手と交際しないこと」といった条項が列挙されていて、背いた場合は「相手が望むプレゼントを贈ること」という罰則が設けられているという。

法律の専門家は「法的な拘束力はない」とみなすが、現在、ブラジル国内で最も注目されている選手だけに大きな話題となった。

エンドリッキは決して大柄ではないが頑健で、華麗なテクニックを持ちながら泥臭くプレーすることも厭わないストライカーだ。「近年、ブラジルが生んだ最高のジョイア(宝石)」と評される。

2022年初め、21歳以下の全国大会であるコパ・サンパウロに15歳で出場すると、6得点を挙げて大会MVPに選ばれた。16歳でプロ契約を結び、すぐにブラジル全国リーグの試合でデビュー。彼の才気溢れるプレーは欧州の名門クラブの強い関心を呼び、激しい争奪戦の末、昨年12月にレアル・マドリーが推定移籍金7200万ユーロ(約119億円)で獲得した。18歳の誕生日を迎える今年7月以降に入団する予定になっている。

昨年11月にセレソンに初招集され、今年3月下旬の欧州遠征にも参加すると、イングランド戦とスペイン戦で2試合連続ゴールを叩き込んだ。

ガブリエリさんはサンパウロ出身のファッションモデル。二人は昨年10月、エンドリッキの友人の紹介で知り合って恋に落ちた。ガブリエリさんはSNSでモデル活動や旅行、ファンション情報を発信していて、フォロワーは70万人を超える。

今後、エンドリッキがマドリードへ移り住んでから、若い二人の恋の行方はどうなるのか――。ブラジルのメディアと国民は、エンドリッキの選手としての成長と共に、強い関心を寄せている。

文●沢田啓明

【著者プロフィール】
1986年にブラジル・サンパウロへ移り住み、以後、ブラジルと南米のフットボールを追い続けている。日本のフットボール専門誌、スポーツ紙、一般紙、ウェブサイトなどに寄稿しており、著書に『マラカナンの悲劇』、『情熱のブラジルサッカー』などがある。1955年、山口県出身。

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