クラウンクロスオーバーの新種「RSランドスケープ」に初遭遇。なぜ市販化されることになったのか? 開発陣がイベントで激白!【週刊スタッフブログ 号外】

トヨタが展開する新型クラウンの体験イベント「CROWN“next-life SALOON”」の第二弾「one with nature」が、全国6都市で開催。その幕開けとなる東京・六本木でのイベントでは、4月4日に発表されたクラウンクロスオーバーの新種「ランドスケープ」が展示されました。アウトドア濃度高めのランドスケープが見せてくれる「見たことのない景色」の魅力を、開発リーダーが語ります。

クラウンをアウトドアで使う。新しさとともに安心感を醸成

2024年のゴールデンウィークに突入する4月27日(土)、東京・六本木ヒルズの大屋根プラザにおいて、新型クラウンの展示イベント「CROWN“next-life SALOON”-one with nature-」が開催されました(六本木は4月28日まで開催)。

トークセッションを行ったのは、ステージ前向かって左手からOCEANS 編集長 原亮太氏、モデル/俳優の水上剣星氏、トヨタ自動車株式会社 クラウン製品企画 主査 クラウン クロスオーバー・スポーツ・エステート担当の本間裕二氏。公募によって招待された参加者の前で、楽しいトークを繰り広げた。

ただ自然を楽しむだけでなく、環境を想い少し先の未来のための選択をする大人のためのアクティブなライフスタイルを体験する・・・普通に考えればちょっと「クラウン」のイメージとは直結しないテーマですが、今回のプログラムはそれがまさに直球ど真ん中な印象です。

主役は、4月4日に発売開始がアナウンスされた、クラウン クロスオーバー RS ランドスケープと言っていいでしょう。2023年1月のTOKYO OUTDOOR SHOW 2023でお披露目された「クラウン クロスオーバー アウトドアコンセプト」を市販化したモデルです。実質的には本イベントで初めて、一般に公開されることになりました。

イベント会場ではクラウン製品企画 主査 クラウン クロスオーバー・スポーツ・エステート担当の本間裕二氏が登壇しての、トークセッションを開催。OCEANS編集長の原亮太氏と、俳優/モデルの水上剣星氏とともに、ランドスケープ開発を巡る物語や、これからの大人のアウトドアスタイルについて語り合いました。

水上氏は、このRSランドスケープ専用ボディカラー「アーバンカーキ」がお気に入り。「ミリタリー過ぎないのがいい!」とのこと。

さまざまなトヨタSUV、RVでアウトドアライフを楽しんできたという水上氏は、時折りキャンプ場などで歴代クラウン(セダン)を見かけるたびに、「新しいなぁ」と感じていた、とのこと。そういう意味でランドスケープは「これクラウンなの?」と怪訝に感じるとともに、「トヨタがやってくれた」というわかりやすい安心感を覚えたそうです。

本間氏によれば、まさに「トヨタが」「クラウンで」「アウトドアスタイルを作る」ことに対して、ユーザー側から寄せられた反響の多くが、圧倒的な意外性への期待と、絶大な安心感という魅力を高く評価するものでした。

「アウトドアコンセプト」自体は、クラウンというブランドが持つ新しい価値観の提案であり、市販を前提としたものではありませんでした。しかしそうした反響に真摯に応えることこそが、16代目クラウンが目指す「多様性」という価値を高めることに他ならなかった、ということなのでしょう。

ランドスケープが見せてくれる「新しい風景」のいろいろ

市販型とはいえ、細部にわたってコンセプトの仕様が忠実に再現されているのもまた、開発陣のこだわりと言えるでしょう。

コンセプトモデルに比べればやや控えめな25mmの車高アップとタイヤサイズのチョイスではある。それでも実用性と迫力のバランスを考えれば、ベストなコーディネイトと言えそうだ。

主な変更点としては、リフトアップ量がコンセプト(50mm)に比べればやや控えめな25mmとなり、装着されるタイヤのサイズは245/60R18と常識的なサイズに変更、銘柄はオンオフでのバランスの良い走行性能で定評ある「横浜ゴム ジオランダー A/T G015」(オールテレーン)が選ばれています。

スタンダードなクロスオーバーに対する差別化のポイントとしては、専用デザインのホイールとともに逞しいオーバーフェンダーモールがまずは目につくはず。その塗装は「GORI GORI BLACK」と名付けられた、独特の野性味あふれる風合いが特徴です。

この塗装、実は一枚一枚手塗り。つまり、すべて模様が微妙に異なっているというから驚きです。さまざまな意味でこのランドスケープ、見た目だけではない「意外性」に満ちています。

たとえばわずか1年ちょっとという開発期間の短さは、型の作り方まで見直すことで実現されました。トーイングヒッチやオーバーフェンダーモールを取り付けるために、通常の生産ラインとは別に、専用の架装ラインを設けています。

コンセプトはもちろん、製品化までの考え方、生産方法に至るまで、垣間見えるのが「これまでになかった新しい景色」なのです。

そもそも「ランドスケープ」というネーミングには、このクルマで新しい風景を訪れて欲しい、このクルマがある新しい風景を楽しんで欲しい、という想いが込められているそうです。そしてもうひとつ、トヨタのクルマづくりに新しい景色をもたらす存在、という革新を象徴する名前でもあるのでした。

内装色もスペシャル。このロゴがまた所有欲をくすぐる。本間氏によれば、「ざっくり」という前提で1年弱の間に600~1000台程度の生産を予定しているという。争奪戦になるのは、間違いなさそうだ。

【全国 6 都市展示イベント「CROWN“next-life” SALOON - one with nature -」概要】

■展示場所/日程 ※入場無料
○東京・六本木ヒルズ大屋根プラザ: 2024 年 4 月 27 日(土)・4 月 28 日(日)
○広島・アリスガーデン:2024 年5 月 11 日(土)・5 月 12 日(日)
○大阪・グランフロント大阪:2024 年 5 月 18 日(土)・5 月 19 日(日)
○福岡・博多駅前広場 賑わい広場:2024 年 5 月 25 日(土)~5 月 26 日(日)
○北海道・サッポロファクトリー西広場 :2024 年 6 月 8 日(土)~9 日(日)
○愛知・ミッドランドスクエア トヨタ自動車ショールーム:日程調整中
■展示時間:10 時~17 時
■協力:アウトドアライフスタイルブランド LOG /ファッション・ライフスタイルメディアOCEANS
■展示車両 ※会場によって展示車両が異なる場合があります。
クラウン(エステート)※プロトタイプモデル
クラウン特別仕様車CROSSOVER RS “LANDSCAPE”
クラウン(クロスオーバー) ※24 年度改良モデル

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