第1四半期の中国経済は「穏」「昇」「進」 新華社経済円卓会議

第1四半期の中国経済は「穏」「昇」「進」 新華社経済円卓会議

山東省青島港で貨物の積み降ろしをするコンテナ船。(3月13日、小型無人機から、青島=新華社記者/李紫恒)

 【新華社北京4月27日】新華社は25日、有識者が経済問題を議論するオムニメディア形式のトーク番組「中国経済円卓会議」の第4期を配信した。

 番組には、国家発展改革委員会の李慧(り・けい)国民経済総合司副司長、国家統計局の王冠華(おう・かんか)国民経済総合統計司副司長兼報道官、中国のシンクタンク中国国際経済交流センターの張燕生(ちょう・えんせい)首席研究員、深圳上場の製薬会社、重慶華森製薬の游洪濤(ゆう・こうとう)董事長の4人が出席。第1四半期(1~3月)の経済情勢や今後の成長見通しについて意見交換した。

 李氏は、第1四半期のマクロ経済は回復・上向き基調を続け、「穏」「昇」「進」の三つの文字で要約できるとして、次のように説明した。

 「穏」は、主に中国経済の安定的な成長を示す。第1四半期の経済成長率は前年同期比5.3%と安定を保ちながら上昇した。雇用が安定し、新規雇用も安定的に増え、都市部調査失業率は安定を保ちながら低下した。価格が安定的に上昇し、前四半期の低下傾向から転換した。

第1四半期の中国経済は「穏」「昇」「進」 新華社経済円卓会議

新華社のトーク番組「中国経済円卓会議」第4期で発言する国家発展改革委員会の李慧・国民経済総合司副司長。(北京=新華社記者/李賀)

 「昇」は、主に重点分野の回復の加速を示す。工業が伸び、一定規模(主要業務の年間売上高2千万元、1元=約22円)以上の工業企業の増加値(付加価値額)は6.1%増えた。2023年以降、四半期ごとに回復する傾向が続き、製造業の生産が加速している。輸出が伸び、人民元建て輸出額は4.9%増と前四半期から4.1ポイント上昇、純輸出が経済成長をけん引する役割を著しく強めた。投資が伸び、固定資産投資増加率は23年通年を上回った。特に製造業の投資増加率が全体を大きく上回り、製造業の民間投資増加率は2桁に達した。

 「進」は、主に発展の質と効率の着実な向上を示す。製造業が国内総生産(GDP)に占める割合が着実に高まり、サービス消費が1人当たり消費支出に占める割合は43.3%となった。同時に、新旧推進エネルギーの転換が加速し、新興産業が大きく発展、従来型産業が改造・高度化された。一定規模以上の設備製造業企業、ハイテク製造業企業の増加値の伸び率は、いずれも工業全体を上回った。1~2月の一定規模以上の工業企業の利益は10.2%増となり、工業大分類41業種のうち29業種でプラス成長を達成した。

 総括すると、第1四半期の経済は成長が比較的速く、構造の最適化が進み、質と効率が上向くという発展状況を示した。過去のデータから、第1四半期の経済規模は通年の経済総量の22%前後を占める。「一年の計は春にあり」と言うように、第1四半期の好調なスタートは、通年の経済・社会の発展目標の達成に重要な意義がある。

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