もうすぐゴールデンウィーク。車で遠出する方も多いと思いますが、ママたちが心配するのが「子供のトイレ問題」ですよね。今回は、筆者の友人Aさんから聞いた実体験エピソードをご紹介します。
大渋滞で我慢の限界
去年のゴールデンウィークのことです。Aさんは家族で車で旅行に行くことにしました。
しかし、そこで待っていたのは、お決まりの高速道路の大渋滞。初めから予想はしていたので、4歳の子供Bくんのトイレは事前にバッチリ済ませておいていました。
ただ、トイレに行けないと思うと行きたくなるのが子供なのか、大渋滞の中「トイレに行きたい」と言い出したBくん。
「さっきのパーキングエリアで行ったばっかりじゃない！」と驚くAさんでしたが、「もう我慢できないかも……」とBくんは泣き出してしまったのです。
泣き叫ぶ息子にご婦人がピシャリ
Bくんが泣き出してから20分後、やっとパーキングエリアに着きました。ただ、そこはとても小規模なパーキングエリアで、自動販売機とトイレが5か所あるだけの場所。すでにトイレ待ちの長蛇の列ができていました。
車から降りて、夫に息子を頼もうとするも「俺、腹痛いから1人でトイレ行ってくる」と言われる始末。AさんはBくんを連れて、女子トイレに並ぶことにしました。しかし、なかなか列が進まないことにBくんが「もう我慢できない！ 漏れちゃうー！」と絶叫してしまいます。
すると後ろに並んでいたご婦人が、Aさん親子の方をキッと睨みました。「いいかげんにしなさい！ 我慢しているのは僕だけじゃないの！」とAさん達にピシャリ。Aさんはどうしていいか分からず、困ってしまいました。
このご恩は一生忘れません
すると「先にどうぞ」と前の方で並んでいる女性が、わざわざAさんの元に来て声を掛けてくれたのです。
「いいえ、申し訳ないので……」と遠慮しかけたAさんでしたが、Bくんはもう我慢の限界。辛そうなBくんの様子を見た他の人たちも、「早く行きなさい！」と順番を譲ってくれたのです。
Aさんは「本当にありがとうございます！」と深くお礼をし、Bくんとトイレに入りました。
「あの時の恩は一生忘れない」と語るAさん。我慢できそうにない小さい子供連れには、順番を譲ってあげたいと思うようになったそうです。
しかし、最初のご婦人のように、子供が騒ぐことで嫌な思いをする人もいます。その方の言うことにも一理あるので、車で遠出する際には、念のため携帯トイレや大きめのオムツなどを持参するのが安心かもしれませんね。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター：花澤ひかる
