富山競輪、初日から活気 本場開催始まる

第11レースのS級予選で力走する村田選手(4)=富山競輪場

  ●ファンクラブ5年ぶり復活

 富山競輪の今年度の本場開催は27日、3日間の「能登半島地震復興支援競輪 西日本カップ」(FⅠ)で始まった。初日は12レースが行われ、富山・石川の5人を含む84選手が疾走した。ファンからは「待ってました。やはり生のタイヤの音が良い」との声が聞かれ、5年ぶりにファンクラブも復活。地元の新人2選手のトークショーも盛り上がり、場内は活気づいた。

  ●S級村田凱旋2着 A級近谷1着発進

 地元ファンの注目は、1月にS級に昇格した村田祐樹選手(富山)=黒部市出身、氷見高OB=の凱旋レース。予選の第11レースに名を連ね、先頭でレースを引っ張ったもののゴール手前で差し切られ、2着で28日の準決勝に進んだ。地元勢ではA級予選の第4レースで、近谷涼選手(富山)=射水市出身、同=が1着に入った。

 同日はコロナ禍で活動を休止していたファンクラブが富山競輪場で総会を開き、活動再開を決めた。今季の会員募集はすでに締め切っており、来季から会員増加に力を入れる。

 クラブは2002年、競輪の魅力を伝え、ファン層の拡大を目的に発足。コロナの影響で20年から活動を休止していたが、コロナの5類移行に伴い今年から復活させることとした。

 現在の会員は26人で、選手との交流会などを企画し、地元選手を後押しする取り組みも進める。黒田貴紀会長は「地元選手に強くなってもらうためファンとの交流を促し、富山競輪を盛り上げていく」と話した。

  ●坂上の500勝祝う

 レースの合間には、坂上樹大選手(石川)=内灘町出身=の500勝達成記念セレモニーが行われた。賞状と記念品を受け取った坂上選手は「日々の努力が実った。これからも頑張りたい」とインタビューに答え、スタンドで熱いエールを送るファンに感謝した。ファンクラブの観戦スペースも訪ね、祝福された。

  ●新人の岩元と志田、トークショーで闘志

 場内では5月3~5日に富山競輪で開催されるルーキーシリーズでデビューする岩元叶馬(きょうま)(南砺市出身)と志田愛希飛(あきと)(富山市出身)の地元2選手のトークショーも行われた。

 岩元選手は「レースを動かし、見せ場をつくりたい。自力の強い選手になる」と誓い、志田選手は「愛と希望を持って飛躍する願いが込められた名に負けないよう頑張る」と語った。

500勝を達成した坂上選手(中央)と記念撮影する復活したファンクラブの会員

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