遊歩道開通、V字見入る 立山・称名滝

称名滝(左)とハンノキ滝がつくり出す春の絶景を楽しむ関係者=立山町芦峅寺

 日本一の落差350メートルを誇る立山町芦峅寺の称名滝に通じる称名道路と遊歩道は27日、開通した。天候に恵まれた大型連休初日とあって多くの観光客が訪れ、称名滝と雪解け時期に現われるハンノキ滝が描く躍動感あふれる「V字」や滝つぼを覆う雪渓に見入った。

 同日、大雪や新型コロナウイルス感染拡大などのため2018年を最後に実施されていなかった開通式が「レストハウス称名」前で行われ、舟橋貴之町長ら7人がテープカットした。安全祈願式では、舟橋町長が「称名滝は比類なき景勝地。足を運んでくれ観光客にゆっくりしてもらいたい」とあいさつした。

 能登半島地震を受けた国の観光支援策「北陸応援割」を利用して富山、石川を訪れた会社員森脇利正さん(65)=岡山市=は「アルペンルートも素晴らしかったが、下から見上げる称名滝も迫力がある」と笑顔を見せた。

 称名滝は国の名勝・天然記念物に指定され、日本の滝百選や日本の音風景100選に選ばれている。称名道路の通行は降雪時期となる11月ごろまでを予定している。

© 株式会社北國新聞社