【新日本】KOPW奪取・上村優也が柴田勝頼に対戦要求! AEWに怒り心頭「IWGPはお前らのオモチャじゃない」

KOPW保持者となった上村優也(中)

新日本プロレス27日の広島大会で行われたKOPW争奪戦は、挑戦者の上村優也(29)がグレート―O―カーンを撃破し、新保持者となった。

KOPW争奪戦は基本的に双方が提案したルールのうち、ファン投票で多数を獲得した方が採用される。この日はオーカーン提案の「地方再生マッチ~広島編~」で行われた。これは無制限3ラウンド制で、2ラウンド先取した方が勝者。1ラウンド目はマツダ車で使用しているタイヤをリング上で4つ積み上げた方が勝利、2ラウンド目は広島レモンの早食い対決、3ラウンド目は相手をテーブルにクラッシュさせた方が勝利するノーDQテーブルクラッシュマッチというものだ。

第1ラウンドを奪取した上村だったが、第2ラウンドはオーカーンに奪い返され、勝負の最終ラウンドへ。一進一退の攻防から、最後はコーナーに立てられたテーブルめがけてカンヌキスープレックスをさく裂させ、勝利を収めてみせた。

キャリア初タイトルにも満足することはない。バックステージでは「俺はこの新日本プロレスに、新日本プロレスのすごいレスラー、強いレスラーに憧れて入ってきたんだよ。分かってる、これもプロレスってことは。ただ、俺がやりてえのはこんなことじゃねえんだよ! リング上でレモン食ったり、タイヤ積んだり…。俺はこのKOPWを使って、強い新日本プロレスを取り戻すぞ!」と、もはやプロレスの域を逸脱してしまっていたKOPWに危機感を募らせた。

さらに上村は、新日本の現状にも不満を爆発させる。「他の団体にナメられてる場合じゃねえんだよ。海外の某団体に行ってうれしそうに『センキューなんちゃら』とかツイッター(現X)に投稿しやがって! ふざけんなよ! 悔しくねえのかよ!」

近年は新日本から米国・AEWへの主力選手移籍が相次ぎ、今月には団体最高峰王座IWGP世界ヘビー級王座もジョン・モクスリーに奪われた。国内興行での防衛戦が発表されているにもかかわらず、それに割り込んでAEWで防衛戦が強行されるなど、イニシアチブを奪われている感は否めない。
上村は「去年の『Fоrbidden Dооr』だってそうだよ。IWGP世界ヘビー、何試合目だよ? 相手、誰だよ? 日本人のファンの誰が知ってるんだよ。IWGPだろ! お前らのオモチャじゃねえんだよ」とテーブルを叩きつけた。ちなみに昨年の合同興行でIWGP世界王座戦は本戦9試合中4試合目、王者SANADAに対する挑戦者はジャック・ペリーだった。

今回の争奪戦におけるルールプレゼンで、上村は「キャッチルール61分3本勝負」を提案していた。実はそこにも深い理由がある。「俺はずっと言ってきた戦いたい相手がいるんだ、このタイトルを使って! 分かるかよ? 俺はまだアンタとやってねえんだよ。キャッチルール、他のルールでもいい。柴田ー! バカ野郎! 以上!」と叫んで控室へ。海外武者修行時代に米国・LA道場で指導を受けた柴田勝頼(AEW)との争奪戦を見据えていた。

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