乃木坂46 菅原咲月、成長の季節が到来 『ラヴィット!』から初参加の『アンダーライブ』まで

乃木坂46 菅原咲月が、『ラヴィット!』(TBS系)のシーズンレギュラーとして4月12日より出演している。

坂道グループのみならず、幅広いアイドルグループが日々出演している『ラヴィット!』。乃木坂46からは歴代で樋口日奈、久保史緒里、清宮レイ、金川紗耶、弓木奈於がシーズンレギュラーを担当し、5期生としては菅原が初めてとなる。

菅原が出演するのは、弓木もかつて同じ枠を担当し、最も個性派揃いでカオスと言われる金曜日。バラエティにおいてもはや敵なしの無双状態となっている弓木のバトンを受け継ぐ形としてプレッシャーはあるだろうが、初回の開始20分でビリビリイスの洗礼を受けたり、4月26日放送回ではGO!皆川のギャグ「うんちょこちょこちょこぴー」に合わせた帽子飛ばし対決に参加したりと、身体を張った姿を見せている。

ここまで3回のオンエアを観て感じるのは、これまでの乃木坂46としての冠番組での経験が活かされているということ。MCのバナナマンがバラエティ番組において最も罰ゲームが過酷だと認める『乃木坂工事中』(テレビ東京系)は、ビリビリ関連だけではなく、弩級のクリーム砲や巨大カエル、虫など、アイドルとは思えない治外法権番組。そこで自然と培われたリアクションやワイプでの居住まいは菅原の笑顔に発揮されているように思える。また、MCのオズワルドとともにスキット、つまりはコントに挑戦している『超・乃木坂スター誕生!』(日本テレビ系)で自分を捨てて振り切る姿勢も時折垣間見えることがある。それは先述したGO!皆川もそうだが、「ドントルーズクール対決」「歩数計ツイストダンス選手権」などで、動きにどことなくバブリーの香りがすることがあるのだ。『超・乃木坂スター誕生!』で演じていたキャラの“菅原バブ美”が染み付いているのか。あまり考えすぎずに楽屋で同期といる素の姿がいちばんだが、6月末までの『ラヴィット!』出演期間で、視聴者に呼び名の「さっちゃん」以外に何かもうひとつイメージを定着させることができれば、それが今後の活動へと繋がっていくはずだ。

この春に高校を卒業し、4月より新たなスタートを切った菅原は、『ラヴィット!』以外にも『乃木坂46の「の」』(文化放送)の17代目MCに就任している。4月21日の放送では、弓木を迎え『ラヴィット!』の話題に花を咲かせている。菅原MCの初回にゲストとして登場した田村真佑を筆頭に、先輩を前にしてもスッと距離を縮められる人柄が菅原の魅力でもあり、そういった意味でも『乃木坂46の「の」』MCは適任と言えるだろう。

さらに、4月17日からは菅原が参加する『乃木坂46 “5期生”版 ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」2024』のTeam STAR公演が開幕。菅原が演じるのはセーラームーン/月野うさぎ役。Team MOONでは井上和が演じており、“なぎさつ”コンビとして対にもなっている大役だ。26日は朝に『ラヴィット!』の出演があり、18時から『セーラームーン』が上演するなど、目まぐるしい日々を菅原は過ごしている。

そして、『ラヴィット!』、『乃木坂46の「の」』、『セーラームーン』に並び、菅原にとって大きなターニングポイントになりそうなのが、6月7日、8日、9日に開催される『乃木坂46 35thSGアンダーライブ』だ。菅原は35thシングル『チャンスは平等』で初めてアンダーとして参加。アンダー楽曲「車道側」では同期の冨里奈央と同じフロントに位置し、センターの筒井あやめとは早速仲良くなっているという話もある。4期生、5期生のみで行われる今回の『35thSGアンダーライブ』で菅原はさらに先輩メンバーとの距離を近くすることだろう。

5期生写真集『あの頃、乃木坂にいた』(マガジンハウス)をはじめ、菅原は多くのインタビューでこれまで観てきた『アンダーライブ』が自身の刺激になっていると話している。「めちゃくちゃアンダーライブが好きなんです。32nd以来すべてのアンダーライブを観させてもらっているのですが、ファンの方の熱量と、パフォーマンスしているメンバーの気持ちが伝わってきて、毎回涙が止まらなくなってしまって…。アンダーライブには“こういうパフォーマンスをしてみたい”という、私の理想が詰まっているんです」というように(※1)。『乃木坂46 真夏の全国ツアー2022』においても、かつてキャプテンだった秋元真夏がわからないことをすぐに聞きにくる菅原の姿勢を褒めており、そういったひたむきな努力と『アンダーライブ』にかける思いが結実したライブ、パフォーマンスになるのではないだろうか。

菅原にとってこの春を越えて、6月までの初夏の期間は、バラエティ、MC、舞台、そしてアイドルとして成長する大きな節目となりそうだ。

※1:https://www.oricon.co.jp/news/2319599/full/

※記事初出時、本文に誤りがありました。以下訂正の上、お詫び申し上げます。(2024年4月28日16:00、リアルサウンド編集部)
誤:『乃木坂46 真夏の全国ツアー2023』においても
正:『乃木坂46 真夏の全国ツアー2022』においても

(文=渡辺彰浩)

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