徳山動物園の雄ライオン「モイカ」死ぬ 22歳、貫禄ある鳴き声で人気 開園以来初のライオン不在に

生前のモイカ=2021年(徳山動物園提供)

 山口県周南市の徳山動物園は唯一のライオンで雄のモイカが死んだと発表し、27日、献花台を獣舎前に設けた。22歳で、人間では80~90歳に相当するという。同園でライオンがいなくなるのは1960年の開園以来初めて。

 同園によると、26日に死んだのを確認した。昨年8月ごろから後ろ足に力が入らなくなり、その後回復したが今年に入り再び悪化していた。同園はお別れ会を後日開く。

 モイカは2001年、九州自然動物公園アフリカンサファリ(大分県)で生まれた。06年に徳山動物園に移り、09年から雌のシジミと暮らした。23年8月にシジミが死に単独で飼育していた。貫禄ある鳴き声が来園者たちに愛されてきた。飼育担当の山崎真さん(49)は「百獣の王らしい、重低音の迫力あるいい声をしていた」と惜しんだ。

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