4月から5月が見ごろ! お花見「低山ハイキング」5選「国指定名勝」や穴場の絶景も【東北編】

花見山公園に咲き誇る桜(画像提供:一般社団法人 福島市観光コンベンション協会)

春の楽しみといえば花見。桜や梅など暖かくなるにつれ、色とりどりの花々が咲き始める。花見で有名な観光スポットに立ち寄るのもよいが、人混みは避けられない。そんなときにおすすめなのがハイキングだ。少し山の中に入れば、桜以外にもたくさんの春の花々が見られる。

本記事では、花見を楽しめる低山ハイキングスポットを5つ紹介する。なお、今回は東北地方の中から、標高1,000m以下の登りやすい山に焦点を当て選出した。

■おすすめハイキングスポット1【青森県】梵珠山・ミズバショウの花見

梵珠山(ぼんじゅさん)は、青森県青森市と五所川原市にまたがる山だ。県民の森として多くの登山者に親しまれており、春には山の湿地や沼地に多くのミズバショウが見られる。ミズバショウは花序(かじょ)と呼ばれる、花の集合体を白い葉が包んでいるような見た目が特徴だ。可憐な見た目である一方、葉には毒があるので、むやみに触らないよう気をつけよう。

ミズバショウ以外にも、豊富なブナ林や景観のよい展望所がいくつかある。春の花々を愛でながらハイキングを楽しめるだろう。

●梵珠山

標高:468m
春の花:ミズバショウ
花の見頃:4月上旬~下旬

住所:青森県五所川原市前田野目

■おすすめハイキングスポット2【岩手県】鞍掛山・カタクリの花見

鞍掛山(くらかけさん)は岩手県滝沢市、岩手山の裾野東部に位置する山だ。岩手県出身の詩人・宮沢賢治ゆかりの山で、イーハトーブの風景地(理想郷)の一つとして、国指定名勝に選ばれている。

春の鞍掛山にはカタクリの群生が見られる。カタクリは薄紫色の花で、うつむき加減に咲くのが特徴だ。少し控え目に咲く感じが、まるで乙女のように可愛らしい。気温の低い日や雨天のときは花弁が閉じてしまうので、天気のよい日を狙って訪れるとよいだろう。

●鞍掛山

標高:897m
春の花:カタクリ
花の見頃:4月下旬~

住所:岩手県滝沢市岩手山

■おすすめハイキングスポット3【宮城県】徳仙丈山・ヤマツツジの花見

徳仙丈山(とくせんじょうさん)は、宮城県気仙沼市にある山だ。全山がヤマツツジとレンゲツツジに覆われていることから、ツツジの山として知られている。見頃時期には全山が真紅に染まり、圧巻の景観を見せる。

ヤマツツジが樹木の枝先に朱色の花をつける一方、レンゲツツジはオレンジ色の花を咲かせる。また、どちらも花びらに斑点模様があるのが特徴だ。

徳仙丈山は山頂の展望もよく、室根山(むろねさん)や栗駒山(くりこまやま)、太平洋が見渡せる。

●徳仙丈山

標高:711m
春の花:ヤマツツジ、レンゲツツジ
花の見頃:5月中旬~下旬

住所:宮城県気仙沼市赤岩物見

■おすすめハイキングスポット4【宮城県】青麻山・ニリンソウの花見

青麻山(あおそさん)は、宮城県刈田郡蔵王町にある山だ。蔵王連峰の東隣にある里山で、知る人ぞ知るニリンソウの群生地でもある。ニリンソウは白い花を咲かせ、名前の通り二輪ずつ咲く。ただ、必ずしも二輪で咲くわけではなく、一輪や三輪ついていることもある。

青麻山のニリンソウは、登山道脇にビッシリと咲き乱れ、まさにニリンソウロードのような花畑を形成している。稀に緑色に変異した個体のニリンソウも見られるので、探してみるのもおもしろいだろう。

●青麻山

標高:799m
春の花:ニリンソウ
花の見頃:4月中旬~下旬

住所:宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉八山

■おすすめハイキングスポット5【福島県】花見山公園・桜の花見

花見山(はなみやま)は、福島県福島市にある山だ。個人所有の山だが、桜を見たいと多くの要望があり花見山公園として解放されている。

園内にはたくさんの品種の桜が植えられており、春になると一斉に咲き誇る。山全体が淡いピンク色に染まる様子は、まさに桃源郷のようだ。また、天気のよい日には吾妻(あづま)連峰や安達太良(あだたら)連峰が望め、残雪模様の美しい山容が楽しめる。

●花見山公園

春の花:桜
花の見頃:4月上旬~下旬

住所:福島県福島市渡利原17

■東北の山で花見×低山ハイクを満喫しよう!

春は桜だけじゃなく、カタクリやミズバショウ、ヤマツツジやニリンソウなどの花々が咲きだす。いつもと違う花見を山の中でするのもおもしろいだろう。また、それぞれの山の頂上の景観もすばらしいので、花見とあわせてハイキングも楽しんでほしい。山の頂上まで登るときは、登山靴を履き、防寒着や雨具を用意して登ろう。

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