こいのぼりで成功祈願 JAXA 地球観測衛星、5月打ち上げ

地球観測衛星「はくりゅう」をモチーフにしたこいのぼり=つくば市千現

日欧共同開発の地球観測衛星「EarthCARE(アースケア)」(愛称・はくりゅう)の5月打ち上げを前に、同衛星をモチーフにしたこいのぼりが27日、茨城県つくば市千現2丁目の宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センターで掲揚された。親子連れなど約60人が見守り、コイが空を昇って竜になるようプロジェクトの成功を祈った。

同衛星は、幅約17メートル、高さ約2.5メートル、重さ約2.3トン。高度約400キロの軌道上で、雲や大気中の微粒子「エアロゾル」を観測し、気候変動予測の精度向上に役立てる。5月中に米カリフォルニア州のバンデンバーグ宇宙軍基地から打ち上げ予定。

はくりゅうの愛称は、外観が白く機体後部に設置された5枚の太陽電池パネルが長い尾のように見えるため名付けられた。

この日は、職員がプロジェクトの概要を参加者に説明。約20年間にわたりプロジェクトに関わってきたサブマネジャーの岡田和之さん(43)は「やっと打ち上げ。これからが勝負」と話した。

子どもたちは、同センター敷地内で、白い竜をあしらった「はくりゅうのぼり」(約3メートル)などを掲揚。参加した小学5年、丸山陽咲さん(10)は「衛星はすごいなと思った。成功してほしい」と笑顔を見せた。

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