「トマト糀あま酒」発売 福島県南相馬市の若松味噌醤油店 ワンダーファーム(いわき市)と連携

試飲会で「トマト糀あま酒」を説明する若松専務(右)

 福島県南相馬市の若松味噌醤油(みそしょうゆ)店は、同県いわき市のワンダーファームが生産したトマトを原料にした「味噌蔵のトマト糀(こうじ)あま酒」を考案、発売した。

 若松味噌醤油店は江戸時代から続く味噌蔵。10代目になる若松真哉専務(46)は伝統の米糀を生かした甘酒作りを発案し、2018(平成30)年2月に発売した。その後、浜通りの新たな特産品を開発しようと、ブランド力があるワンダーファームのトマトに着目、協力を依頼した。

 トマトを使った甘酒は2020(令和2)年3月の常磐線全線開通に合わせて売り出す計画だったが、新型コロナウイルスの影響で中断。その間、原材料の選定やラベルのデザインを練り直した。

 南相馬産のコシヒカリと米糀、ワンダーファームのトマトピューレを混ぜて発酵。ほんのりとした甘さと爽やかな味わいが合うように仕上げた。ラベルは相馬野馬追の騎馬武者をあしらい、総大将が背負う赤い母衣(ほろ)をイメージしたトマトを描いた。

 販売は南相馬市の道の駅や直売所などとワンダーファームで始めた。24日にはセデッテかしまで試飲会を開き、「甘酒とトマトのおいしさが感じられる」「さっぱりして飲みやすい」などと好評だった。

 8月中旬ごろまでの期間限定で価格は720ミリリットル入り1404円(税込み)。

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