3補選きょう投票

 〈相手の攻撃陣は強力で点の取り合いになると分が悪い。ロースコアの展開に持ち込みたい〉…野球やラグビーなどのように得点の上限が決まっていないスポーツの展望記事で、監督さんのこんな談話を目にすることがある▲選挙でも同じような見立てが成り立ちそうだ-と考えたことがある。投票率が極端に上がると動きの読めない票が増えるし、逆に、あまり上がらなければ組織票や“岩盤支持層”の存在がモノを言う▲さて、ゴールデンウイーク前半の3連休、真ん中の日曜日にポツンと投票日のマル印。何でまたこんな日に…。低投票率の「ロースコア」を望む誰かが画策したのだろうか、と想像してしまった。衆院の3補欠選挙はきょう投開票▲実は衆院議員の補選の投票日をどう決めるか-は公職選挙法に規定があり、大まかに説明すると、議員の死亡や辞職など補選の実施事由が生じた時期によって「4月か10月の第4日曜」にまとめて行なわれることが決まっている▲第4日曜の日付は必ず22日から28日のどれかになるから、4月の場合、3連休の真ん中が選ばれるのは7分の1の確率ということになる。「誰かの画策」は的外れな邪推だったわけだが▲選挙の投票より優先されそうな用事がいくつもありそうな日曜日。投票率の行方は気に懸かる。(智)

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