GW 好天に恵まれスタート! 長崎県内の行楽地、にぎわうも客足は読めず

家族連れなどの観光客でにぎわうグラバー園=長崎市南山手町

 ゴールデンウイーク(GW)が27日、始まった。長崎県内は好天に恵まれ、空港、駅、港や観光地はたくさんの人でにぎわった。今年は前半3連休、後半4連休で谷間の平日に休暇を取ると最大10連休となる。航空や船便の予約状況はまちまちとなっていて、観光業者からは「客足が読めない」との声も上がる。
 長崎市南山手町のグラバー坂周辺は家族連れや観光客が目立った。「長崎南山手プリン本店」の森興一さんは「去年の出だしよりも客足が少ない印象。中盤以降に期待したい」。福岡県から家族で帰省した松下歩未さん(37)は「美術館にも行く予定。息子は釣りに行くのを楽しみにしている」と笑顔で話した。
 9月に開園50周年を迎えるグラバー園は、5月5日まで開園時間を午後8時半に延長。ライトアップや夜景を楽しめる。才津隆昭副園長は「客足はまだ読めない。市民にも足を運んでほしい」と気を引き締めた。
 佐世保市のハウステンボスでは、オランダ国王の誕生日を祝う伝統行事キングス・デイをテーマにしたキングスウイーク(5月6日まで)を初開催。「100万本のバラ祭」も始まった。福岡県から友人と訪れた会社員の阿武和彦さん(52)、真由子さん(52)夫婦は愛犬も連れてきた。「今までにないイベント。ペットもはしゃいでいる」と楽しんでいた。

オレンジの紙吹雪が舞う中、イベントを楽しむ入園者=ハウステンボス

 壱岐市では多くの帰省客の姿が見られた。芦辺町のジェットフォイル発着場では、大きな荷物を抱えた人が次々と船を降りてきた。福岡市から家族で訪れた左座健さん(29)は「コロナ明けで久しぶりに来た。気兼ねなく観光を楽しみたい」と声を弾ませた。
 九州商船によると、壱岐便のジェットフォイルの予約状況は例年に比べて低調という。担当者は「連休後半に来島者が増えてくれるのではないか」と期待を寄せる。
 航空や船便の25日時点の予約状況(27日~5月6日)は、オリエンタルエアブリッジ(ORC)が、長崎-壱岐が2023年に比べ約11%増。長崎-対馬は約27%増。日本航空は、長崎-羽田の予約率が23年比12ポイント減の71.2%。長崎-伊丹は7ポイント増の86.4%。九州商船の長崎-福江のジェットフォイルは前年並みという。

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