GWのにぎわい県内に戻る 目立つ外国人、近県からも

転車台の大樹。多くの観光客がカメラを向けた=27日午前11時半、鬼怒川温泉駅

 最大で10連休となるゴールデンウイーク(GW)が27日に始まり、県内の行楽地もにぎわいをみせた。新型コロナウイルスの5類移行後は初となるGW。温泉地ではコロナ前のように外国人の姿が目立ったほか、大型商業施設や遊園地では近隣県からの観光客が目立った。

 東武鉄道のSL大樹(たいじゅ)が到着した日光市の鬼怒川温泉駅。キャリーケースを引くなど遠方から訪れたとみられる観光客が次々と降り立ち、大樹の転車シーンではカメラを持った老若男女が囲んだ。

 姉妹で訪れた大阪市、主婦水山明実(みずやまあけみ)さん(58)と千葉県柏市、同佐藤尚実(さとうなおみ)さん(56)は「SLに乗り転車を見ることもできた。貴重な体験」と声を弾ませた。

 コロナ禍で減った外国人客も回復傾向にあり、同市観光協会鬼怒川・川治支部の小野田祥一(おのだしょういち)事務所長(41)は「外国の人も朝から多い印象」と安堵(あんど)した。

 佐野市越名町の佐野プレミアム・アウトレットの駐車場は、開店前から近県や首都圏ナンバーの車が並んだ。茨城県東海村、教員助川公継(すけがわきみつぐ)さん(70)は午前5時に自宅を出発し、足利市のあしかがフラワーパークで藤の花を楽しんだ後に訪れた。「コロナが明け久しぶりに佐野に来た。この後はラーメンを食べます」と満喫していた。

 宇都宮市西川田4丁目のとちのきファミリーランドは、普段の土曜日に比べ約2倍の来場者だった。この日の宇都宮は最高気温が24.7度で、半袖姿でアイスを頬張る子どもも多くみられた。祖父母らと家族5人で訪れた千葉県野田市、小学4年鈴木蓮(すずきれん)さん(10)は「ジェットコースターが意外と怖かった。人が多いのも休みの日らしくて楽しい」と笑顔をみせた。

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