能登に平塚市職員派遣 Pray for Noto 内閣府と被災地つなぐ 平塚市

取材に応える牧田さん

能登半島地震で被災した北陸地方へ、平塚市災害対策課の牧田茉夕さんが派遣職員として赴いた。1月16日〜3月18日の間に複数回、北陸の各地で、国と被災地をつなぐリエゾンとして活動をした。

リエゾンは、発災直後から被災した地方公共団体の災害対策本部に派遣され、被災状況や必要な支援内容等の情報を把握し、国土交通省の地方支分部局(出先機関)に連絡する役割を担う。

牧田さんは1月4日から約3カ月間、内閣府が実施する「防災スペシャリスト養成研修」に参加し、四国・九州・中部で訓練をする予定だった。しかし、元日に能登半島地震が発生したことで、急きょ、北陸に派遣されることになった。

リエゾンを任された牧田さんは、「被災地の状況を内閣府に連絡すると同時に、被災者の要望を聞いたり、どんな補助制度があるかを伝えたりする必要がある。自主的に動けないと役に立てない仕事」と話す。

石川県七尾市では、自分の裁量で、高齢者や避難所対応をする部署が設置された分庁舎6カ所に毎朝顔を出し、コミュニケーションをとった。

七尾市の職員から「内閣府が来ると聞いて、監視されるのかと思い不安だった」と言われた牧田さんは、「リエゾンの役割を知らなかったら自分も同じ気持ちになったはず」と吐露。「今回の経験でリエゾンの存在意義が分かった。平塚市で災害が起きた時は、最大限に活用すべき。周りに周知することも役目」と力強く語った。

他にも、牧田さんは石川県輪島市を視察に訪れた岸田文雄首相のアテンドを行った。

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