【GWに見たい“人生逆転“韓国ドラマ】SNS社会の闇を暴くミステリーと日本でもリメイク計画のラブコメ傑作

華やかなインフルエンサーの世界を舞台に逆転劇とミステリーが交錯するドラマ『セレブリティ』 ※画像はNetflix Japanの公式X『@NetflixJP』より

いよいよゴールデンウィークがスタート。暦どおりなら4連休、人によっては最大10連休を迎える大型連休だ。しかし、ただでさえ全国各地の行楽地は混み合うシーズン。そんな中、東京都心では最高気温が30℃近くまで上がる日もあり、熱中症の注意喚起までされている。それだけに、人混みを避けてのんびり過ごしたいという人も多いことだろう。

そんなときにピッタリなのが、連続ドラマの一気見だ。日々の忙しさの中で、追いかけていたけど途中で止まってしまっていた、気になっていたけど手が出せていない、といった連ドラをGWは一挙に視聴するチャンスといえよう。

そこで、流行の最先端を日々調査しているトレンドアナリストの太田まき子氏が、ゴールデンウィークでの一気見にうってつけな、大人気&大注目の“痛快逆転劇な韓国ドラマ”2作を紹介する。

■『セレブリティ』(Netflix)

韓国の財閥令嬢と北朝鮮の軍人による恋愛模様を描いた『愛の不時着』(2019年)や、幽霊が見える女子高生と武将の霊との交流が主軸のドラマ『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』(16年)といった韓国の大ヒットドラマを数多く手掛けてきたスタジオドラゴン。

そんな韓国屈指のドラマ制作会社が満を持して世に送り出したのが、Netflixオリジナルドラマシリーズ『セレブリティ』だ。23年に配信されるや、人気インフルエンサーたちの裏側で巻き起こるトラブルを通して、SNS社会の闇を痛烈に描いているとして、大いに評価された。

前出の太田氏が物語のあらすじを解説する。

【以下、『セレブリティ』のネタバレを含みます】

「物語は、主人公であるソ・アリ(パク・ギュヨン・30)がインスタグラムで生配信を行なう場面から始まります。“庶民”だった化粧品訪問販売員のアリは、ある晩をきっかけに、芸能人以上に“セレブ”扱いされるパワーインフルエンサーへと成り上がるのですが、その裏には秘密が……。アリは、その種明かしをするかのように、華やかなインフルエンサーたちの世界の内情を次々に暴露していくというストーリーです」

そんなアリの生配信を見て動揺する女性たち。それはアリを敵視していたライバルインフルエンサーたちだ。彼女たちがドラマ内で見せる驚愕の表情。その理由は「アリは死んだはずでは?」と考えていたからだ――。

「SNSに一切興味がなかった主人公がフォロワー130万人のパワーインフルエンサーに成り上がるサクセスストーリーで、インフルエンサーたちの虚飾にまみれた内情を暴きつつ、女同士のバトルや、“韓ドラあるある”な大富豪との恋愛要素も加わり、エンタメ作品としてまず面白い。さらに、格差社会やネットの誹謗中傷問題といった社会派な面もあり、『アリは本当に死んだのか?』『謎のアカウントの正体は誰なのか?』いったミステリーの軸もありと、多面的な内容で視聴者を飽きさせません」(前同)

全12話で、物語がスッキリと完結するのも、一気見にはうってつけの要素だという。

「謎はすべて解き明かされます。しかし本作の最大の魅力は、ライバルたちから浴びせられる罵詈雑言や嫌がらせに主人公が痛快なカウンターを食らわせるところ」(同)

その主人公を演じたパク・ギュヨンにも注目だ。

「スタイル抜群のスラっとした美人で、劇中のヘアメイクやファッションも注目されました。24年末に配信予定とされる『イカゲーム2』への出演も決まっているそうですよ」(同)

■欧米でも異例のヒットとなった痛快タイムリープ逆転劇

『私の夫と結婚して』(Amazonプライムビデオ)

『セレブリティ』に続いて前出の太田氏が猛プッシュするのは、24年初頭に放送・配信されたばかりの『私の夫と結婚して』。AmazonプライムビデオのCMで、大泉洋(51)が「今これ、ハマってるの」と言ってオススメしているのを見た人も多いのではないだろうか。

【以下、『私の夫と結婚して』のネタバレを含みます】

家でも会社でも我慢の日々を送っていた女性主人公カン・ジウォン(パク・ミニョン・38)にある日、末期がんであるとの告知が。さらに自分が入院中、学生時代からの親友チョン・スミン(ソン・ハユン・37)が夫と不倫。自分にかけた保険金の話を楽しそうにするふたりにジウォンは怒りを爆発させるが、夫に突き飛ばされて命を失ってしまう。しかし、ジウォンは目を覚ます。そこは、なんと10年前の会社のオフィスだった……という“人生やり直し”ドラマだ。

「『私の夫と結婚して』というタイトルからわかるように、主人公がクズ男との結婚をなんとかして回避して、自分の幸せを取り戻そうとするタイムリープ逆転劇。“1周目”の不幸な人生パートをのぞけば、全体的にコミカルで笑えます。また、親友のフリをして、実はただ自分を利用するだけだったスミンや、その嘘に騙されて学生時代に自分をいじめていた同級生たちに主人公がやり返していくあたりはとにかく痛快で、スカッとします」(太田氏)

AmazonプライムビデオのTV番組部門週間ランキングでは、日本で1位を獲得しただけでなく、アメリカで最高2位、イギリスで最高4位となるなど、欧米でもトップ10に入る人気を博している。

1952年から続く英老舗メディア『NME』からも「ものすごく中毒的」と高く評価された『私の夫と結婚して』。本作は、日本でのリメイク版の制作も噂されているが、ヒットの裏側にはキャストの魅力あってこそ、とも言われているという。

「『キム秘書はいったい、なぜ?』(18年)に続いて主演ドラマを成功させたパク・ミニョンは、悲壮な人生の“1周目”で見せたがん患者の演技が絶賛されています。親友役のスミンを演じたソン・ハユンもその悪役ぶりが絶賛されて大ブレイク。主人公をなにかと助ける後輩社員ユ・ヒヨンの明るさは本作の癒やしで、演じたチェ・ギュリ(26)の人気も高まりました。どのキャストもハマり役なんですよね」(同)

痛快逆転劇なこの2作の韓国ドラマで、連休明けに向けた活力が養えるかも。

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