白鳥、押し合いへし合い シベリア帰る前に一休み、稚内

繁殖地シベリアに渡る前に、北海道稚内市の大沼に集まったハクチョウの群れ=28日午前

 冬を本州などで過ごし、繁殖地シベリアに帰る白鳥の大群が北海道稚内市の大沼に集まり、羽を休めている。28日はオオハクチョウやコハクチョウなど約2千羽が飛来し、湖畔は押し合いへし合いの大にぎわい。「クワー」という鳴き声で騒々しかった。

 大沼野鳥観察館の職員が餌をまくと、他の鳥を頭で押したり、存在感を誇示するかのように翼を広げたりして争奪戦に。マガモやマガンもおこぼれに預かろうと集まってきた。

 祖父母と来ていた東京都大田区の吉田ひよりちゃん(3)は「(鳴き声が)ラッパみたい。楽しかった」と笑顔だった。

 観察館によると、数百羽単位の飛来が見られるのは大型連休明けまで。

繁殖地シベリアに渡る前に、北海道稚内市の大沼に集まったハクチョウの群れ=28日午前

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