三菱コンパクトSUVが、もっとハンサムに変身! 改良型「ASX」は日本の町並みにもきっと似合う

三菱自動車工業(以下、三菱)の欧州事業統括会社であるミツビシモーターズ ヨーロッパBVは、欧州市場向けのコンパクトSUV「ASX」の大幅改良を実施。2024年6月より欧州の一部市場で販売開始すると発表した。

フロントデザインを一新し、コネクテッド&安全機能を強化

ルノー キャプチャーをベースに開発された、三菱 ASX。

ASXは、アライアンスパートナーであるルノーよりOEM供給を受けるCMF-Bプラットフォームを採用した2列5人乗りのコンパクトSUVだ。ルノー キャプチャーをベースに開発され、2023年3月に欧州で販売を開始した。先代モデルは日本仕様の「 」だった。

現行型ASXのフロントデザインは、キャプチャーのグリル中央にスリーダイヤを付けただけ、という印象だった。そこで今回の大幅改良では、三菱車のデザインアイデンティティである「ダイナミックシールド」をより強く印象付けるフロントフェースに一新。バンパー中央部を大胆にブラックアウト化して「ダイナミックシールド」を強調するとともに、立体的で奥行き感のあるサテンシルバーのグリルモチーフを組み込んで一体化。

これによりダイナミックかつ堅牢な印象を両立した。LEDヘッドランプはL字型とスリット状の造形を組み合わせ、洗練されたモダンな印象に仕上げている。また、ダイヤモンドカット加工を施したブラックの18インチ アルミホイールを新採用し、スポーティな逞しさを表現している。

インテリアでは、10.4インチのスマートフォン連携ディスプレイオーディオを新採用するとともに、三菱車初の「Google」搭載車として、コネクテッドサービスを充実。Google アシスタントやGoogle マップ、Google Playを使用できる。

安全機能では、駐車可能位置を自動で検知し、車庫入れや前向き駐車、縦列駐車をサポートするパークアシストや、車両周囲の障害物などの確認を補助するアラウンドビューモニターを装備し、駐車時の安全性と利便性を高めた。また、後退時交差車両検知警報システムをはじめとする予防安全技術を充実させ、快適かつ安全・安心な運転をサポートする。なお、ここで紹介した装備はグレード別のものとなっている。

ルノー車ゆずりのハイブリッド車も設定

インパネまわりの基本デザインは従来型と変わらないが、スイッチやシフトまわりが変更されている。

パワートレーンは、ハイブリッドEV(HEV)モデル、マイルドハイブリッドモデル、ガソリンエンジンモデルを設定。HEVモデルでは1.6Lのガソリンエンジンに駆動用と発電用の2つのモーター、マルチモードオートマチックトランスミッションと1.2kWhの駆動用バッテリーを組み合わせた。

また、バッテリー残量を温存しながら走行する「Eセーブ」モードを新採用し、駆動用バッテリーの充電を40%以上に保つことができるため、EV走行したい場面や、急坂などモーターによるエンジンのアシストが必要な場面に備えて、電池残量を確保しておくことが可能だ。これはルノー車の「E-Tech」と同じシステムと思われる。

マイルドハイブリッドモデルは、1.3Lの直噴ガソリンターボエンジンと6速MTもしくは7速DCTを組み合わせる。ガソリンエンジンモデルは、1.0Lのガソリンターボエンジンと6速MTを組み合わせる。

なお、新型ASXは2024年5月よりスペインのルノー社バリャドリード工場で生産を開始する。日本では現行型のRVRは2024年4月をめどに国内生産終了といわれているが、後継モデルに関しては現段階ではアナウンスされていない。この新型ASXが日本に導入されれば、活況を呈しているコンパクトSUV市場で注目を集めると思われるのだが、果たして・・・?

広いラゲッジルームや160mmスライド(キャプチャーの数値)するリアシートも踏襲されているはずだ。

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