明石家さんまSPドラマ『心はロンリー』はフジの“忖度接待”作品? 辛辣感想に誤解も混じる

現役感はまだまだあるけど…(C)日刊ゲンダイ

評価はきれいに2つに分かれたようだ。《21年ぶりに復活》などと鳴り物入りだった、明石家さんま(68)主演のスペシャルドラマシリーズ『心はロンリー 気持ちは「・・・」 FINAL』(フジテレビ)が27日夜9時から2時間40分にわたって放送された。

シリーズ第1作が放送されたのが1984年と40年も前だけに、ネット上では《昔から見てきました。今回も楽しく見させていただきました》《面白いし、何か感慨深い》《若い頃に見てツボに入って笑ったのを覚えています》《FINAL第2弾、本気で作ってほしいです》なんてオールドファンの声が多数あがった。

一方で、《“懐かし補正”でまあまあ楽しめましたが、初見だったらう~ん…》《「昔はこういうのが面白かったの?」と真顔で言いそうな内容》《ただただ疲れたし笑えなかった》《コントドラマみたいやけど、今の時代ならもろスベリやろうな》などと冷ややかな意見も少なくない。

文字通り、賛否両論となっているのだ。

「さんまさん演じる定年間近のベテラン刑事の娘役に川口春奈さん、元妻役に吉田羊さんという豪華キャストに加えて、木村拓哉さんに、本当の元妻の大竹しのぶさんなどがサプライズ出演と、フジテレビの力の入れようが分かります。もちろん昭和、平成、令和という時代の流れ、違いもあるかもしれませんが、ただ『心はロンリー』シリーズは昔から評価が2分していたんですよね。ストーリーの間に差し込まれる細かいボケ、ギャグ、内輪ネタについては、初期の頃から批判的な視聴者もいた。さんまさん本人もインタビューで《良くも悪くも、伝わりにくいギャグが多い》などと話しています。別に今に始まった話ではありません」(元テレビ誌デスク)

さらに『心はロンリー』は毎回、細かいギャグまで作り込んでいるので、制作費もすごくかかると、さんまがインタビューで明かしているが、それだけにFINALの“第2弾”があるかどうかは数字次第になってくる。

「それに《古き良きフジテレビが戻ってきた感じ》などとエールを送る視聴者もいれば、《フジテレビは相変わらず過去の栄光にすがっている》などと否定的な書き込みもある。中には、フジテレビがさんまさんに“忖度”してスペシャルドラマを作っていると誤解して見る向きも……これは逆にさんまさんの“賞味期限”を縮めかねません。さんまさん本人は大御所の中では今の時代を理解してついていっているし、まだまだ現役感たっぷりです。が、若い視聴者層から《旧ジャニーズ事務所にも、こういうふうに忖度していたのね》などと、まるで“接待ドラマ”のようにさんまさんまで色眼鏡で見られてソッポを向かれるようになったら、とんだトバッチリですよ」(制作会社ディレクター)

どのテレビ局でも制作費がどんどん削られている中で大コケなんてことになったら、いかにさんま主演ドラマとはいえ、これで本当に“FINAL”か。

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