中村七之助、新宿・歌舞伎町で苦い思い出「2度とデートできませんでした」

歌舞伎町でのデートの思い出を語る中村七之助(中央)【写真:ENCOUNT編集部】

新宿駅からTHEATER MILANO-Zaまで人力車で大お練り

歌舞伎俳優の中村勘九郎、中村七之助、中村勘太郎、中村長三郎、中村虎之介、中村鶴松が28日、東京・新宿区で『歌舞伎町大歌舞伎祭』の大お練りと舞台あいさつを行った。5月3日から歌舞伎町で開業1周年を迎えるTHEATER MILANO-Zaで、歌舞伎を上演する。

もともと新宿は、1945年の空襲後に戦災復興事業として劇場や映画館などの娯楽機能を集中させる動きがあり、歌舞伎の劇場の誘致を図っていたことから、『歌舞伎町』と命名された。今回は歌舞伎町の地で、舞踊『正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)』『流星(りゅうせい)』、落語の『貧乏神』を題材にした新作歌舞伎『福叶神恋噺(ふくかなうかみのこいばな)』を上演する。

新宿駅前から人力車に乗り、THEATER MILANO-Zaが立つ歌舞伎町シネシティ広場まで大お練りした勘九郎は、舞台あいさつのステージに立つと、「今回、新宿歌舞伎町大歌舞伎を開催するにあたり、大練りが無事に行われましたこと、感謝しています」とあいさつ。

「全国、いろいろなところでお練りをさせていただきましたけれど、生まれも育ちも東京でございますので、東京でお練りってちょっとこっ恥ずかしかったんですけど……」と告白。「なかなかできない経験をさせていただきました。人力車で新宿駅前やアルタ前を通って、靖国通りを横断なんて、一生にできるかできないかという体験」と喜んだ。

七之助は「本当に不思議なお練りを体験させていただきました」と振り返り、「わたくし、学生時代、よく新宿で遊んでいたんですけど、今40歳というおじさんになって、久しぶりに新宿の街に来てみたら、アルタ前のフルーツ屋さんもなくなっているし、このビル(THEATER MILANO-Za)も向こう側(歌舞伎町シネシティ広場側)から見るのは初めてだったんですよ。すごいところだなと」と、興奮気味に語った。

七之助はあたりを見渡しながら、「わたくしが学生の頃に遊んでいた昔ながらの場所はまだ残っていて、そこの(歌舞伎町シネシティ広場前の)ボウリング場は、わたくしが最高スコアを出したボウリング場です」と告白。「ちなみにその時、デートだったんですけどね」と明かした。しかし、「3回目までストライクだったんですよ。『これはデートを忘れて(スコアに)集中しよう』と思って。2度とその女性とはデートできませんでしたね(笑)。そういう苦い思い出もございます」と振り返り、観客の笑いを誘った。

また、「新しいものと古いものが混在している街で、新しいTHEATER MILANO-Zaで歌舞伎をやらせていただくのはうれしいこと」と喜びを語った。ENCOUNT編集部

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