「魅惑の人」チョ・ジョンソク、愛憎関係を演じたシン・セギョンを絶賛“魅力的な女優”

写真=tvN

俳優のチョ・ジョンソクが、tvNドラマ「魅惑の人」の放送終了を迎え、感想を明かした。

最近韓国で放送が終了した「魅惑の人」でチョ・ジョンソクは、国と民を守るために王になって、政治的な混乱の中、まるで囲碁を打つような激しい頭の回転とポーカーフェイスで危機を乗り越え、ついに宮廷の規律を正す王のイ・インを完璧に描き、ウェルメイド時代劇を完成させた。また、政治的な渦の中でお互いに恋心を抱いているが、心を知られてはいけないシン・セギョン(カン・ヒス役)との関係においても、警戒しようとしながらも次第に深みにハマっていく熱いラブストーリーと、女性であることを知った瞬間に初めて気づいた自分の心に直進する胸キュンな恋愛を披露し、視聴者を深く魅了した。

チョ・ジョンソクは、キャラクターの変化に富んだ人生の中で様々な顔を見せ、ドラマに没入させた。沸き立つ愛を隠して疑いながらも、本当の気持ちを確認して混乱と罪悪感で流す熱い涙は、キャラクターに深く共感させた。また、私利私欲を満たそうとする奸臣たちの前で見せる冷たい眼差しと猛烈に爆発する怒りは、チョ・ジョンソクのもう一つの顔を見せ、彼の密度の高い演技力に改めて感心させられた。

このようにフィルモグラフィーに王“イ・イン”という重厚感のあるキャラクターを残し、幅広い演技を再び確固たるものにしたチョ・ジョンソクが、「魅惑の人」の放送終了を迎え、一問一答形式で感想を語った。

――「魅惑の人」最終話を迎えた感想を聞かせてください。

チョ・ジョンソク:「魅惑の人」は、初めて台本を読んだ時から僕を深く魅了した作品であるだけに、これからも僕にとって特別な作品として長く記憶に残る作品になると思います。ドラマを撮影しながら四季を経験したのですが、寒さと暑さの中でも奮闘した多くのスタッフと俳優の皆さんに改めて「お疲れ様でした」と言いたいですし、撮影から終了まで長い道のりを無事に終えることができて感謝しています。何よりもドラマを視聴して愛してくださった視聴者の皆さんに心から感謝申し上げます。

――初めて袞龍袍(コンリョンポ、朝鮮時代の王の正服)を着て王様役に挑戦する作品でしたが、演じる上でフォーカスを当てたことがあれば教えてください。

チョ・ジョンソク:王様役を務めて急激な身分上昇を経験しましたが、様々な身分を演じられるのは、俳優として大きなメリットで、特別な経験だと思います。今回の作品を通じて、様々な衣装を着ることができたのも嬉しかったです(笑)。イ・インは王になる運命を持って生まれた人物ですが、王になった後はいつも他の人より先を考えなければならないですし、周りを全部疑わなければならないので、どのように表現したらいいのか悩みました。周囲の人物との衝突が多いキャラクターですが、王の立場にあるため、感情を大きく見せることはできないと思い、感情のディテールや強弱を繊細に調整しようと思いました。

――チンハン大君から王になることで、キャラクターの雰囲気が大きく変わって、「チョ・ジョンソクは年齢まで演じる」という評判がありました。準備しながら特に気をつけたところはありますか?

チョ・ジョンソク:大君から王になる時は、心理的な変化も大きく、時間的な流れもあるので、印象からはっきりと差をつけたくて、ヒゲをつけました。また、チンハン大君は宿命に目を背けて自分を取り巻く渦の外に出ようとしたのに対し、王イ・インは宿命を受け入れて渦の中心に飛び込んだ人物なので、心構えから変えようと思い、変化した状況に合わせて表現にも差をつけようと考えました。

――ドラマの題材として“囲碁”も欠かせませんが、囲碁シーンの撮影のエピソードがあれば教えてください。また、囲碁に興味が湧き、実力は伸びましたか?

チョ・ジョンソク:ふと思い出したのですが、小学校の時に囲碁部でした。当時は一生懸命やっていたような気がしますが、思い出せません(笑)。作品で囲碁は重要な題材ですが、演じる時は、囲碁の技術的な部分より、碁石に込める感情に重点を置きました。碁石を置くスピードや手振り、視線ややり取りの間を工夫しましたが、それでも実際に対局をしなければならないので、順番や位置をあらかじめ覚えておいて、現場で指導してくださる先生に助けていただきました。囲碁の実力は全然伸びませんでした。

――ドラマが展開されるにつれて、多くの人物との対立がありましたが、特に俳優たちとの張り詰めた対立は“演技借力(チャリョク:武術鍛錬法)ショー”と呼ばれ、大きな反響を呼びましたが、出演俳優たちとの共演はいかがでしたか?

チョ・ジョンソク:演技借力ショーという表現は本当に面白いですね(笑)。今回のドラマでは、様々な俳優と対立するシーンが多かったのですが、感情的には難しくて大変なこともありました。しかし素晴らしい先輩、同僚、後輩と共演しながら逆に大きなエネルギーをもらいました。演技が上手な共演者の皆さんとやり取りする時は、いつも胸いっぱいになる、ゾクッとする感情を抱きますが、今回の作品は撮影しながらとても幸せでした。

――ハラハラする関係性がある、愛憎の恋愛ドラマを披露しましたが、演じながら難しいことはありましたか? また共演したシン・セギョンさんとの相性はいかがでしたか?

チョ・ジョンソク:愛には様々な種類と大きさがあると思うのですが、愛しながらも憎む“愛憎”の恋愛は新鮮でした。人物の相異なる感情をどのように表現すればいいか悩みましたし、相手に対する怒りや憎しみ、警戒などの感情も、大き過ぎる愛を隠そうとしたあまり、かえって刺々しい態度をとっているのではないかと思い、対立する瞬間にも好きな感情をどれだけ隠して、また見せるか悩みました。セギョンさんとの共演は、本当に言うまでもなく最高でした。カン・ヒスは相手を倒したいけれど、次第に好きな気持ちが大きくなる複雑な感情を持つキャラクターですが、セギョンさんがとても素晴らしく表現してくれました。キャラクターとしてだけでなく、とても魅力的な女優で、共演できて幸せでした。

――長い時間を共に過ごしたイ・インを離れるにあたって、一言お願いします。

チョ・ジョンソク:望まない宿命を受け入れたイ・インの人生を振り返ると、かわいそうな思いもあります。しかし、もうイ・インのそばにはヒスがいて、またサンファ(カン・ホンソク)や師匠など、そばにいてくれる人がいることを知ってほしいです。イ・インが心配なく碁を打つことができる日が来ることを願いながら、「僕は好きだ。イ・イン、君が好きだ」と言いたいです。

――「魅惑の人」を視聴し、たくさんの応援と愛を送ってくれた視聴者の皆さんに一言お願いします。

チョ・ジョンソク:これまで「魅惑の人」を見守って愛してくださった多くの視聴者の方々に、心から感謝申し上げます。これからも素敵な作品でご挨拶できるように頑張ります。いつも幸せで健康でありますように。

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