「大人になっても使いたい」 東京芸大生デザインのバッグ、双葉の小中学生らに贈る 福島県いわき市

東京芸大生がデザインしたトートバッグを受け取った双葉町立学校の小中生

 「風とロックCARAVAN福島」で東京芸大美術学部デザイン科の学生が披露したトートバッグが26日、福島県いわき市に仮設校舎を置く双葉町立学校に届き、小中学生らに手渡された。

 東京芸大の1年生46人が入学後初の課題として取り組んだ。東京電力福島第1原発事故の影響で今なお仮設校舎で学ぶ子どもたちを思いながら、一人一人違ったデザインに仕上げた。「風とロックCARAVAN福島」は20日に会津坂下町で開かれた。

 20日のイベントでは、生徒を代表して双葉中3年の渡部咲さんが電話出演した。渡部さんは双葉町の現状や仮設校舎での学校生活を紹介。町の派遣団として3月に訪英した際、自身が手掛けたイラストを現地の子どもたちにプレゼントした際のうれしかった思い出も話した。

 絵を描くことが趣味という渡部さんは、だるまやキジ、桜が描かれたバッグを受け取り「とてもうれしい。自分も将来は絵に携わる仕事に就きたい」と述べた。双葉北小6年の京谷玲奈さんは山、海、太陽がデザインされたバッグを見ながら「大人になっても使いたい」と笑顔で語った。

(相双版)

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