DJ KOO「カバー文化」を熱弁 「原曲を振り返り、時代を追求する楽しさがある」

DJ KOO

DJ KOOがパーソナリティーを務めるラジオ番組で、「カバー」をテーマにトークを展開。洋楽・邦楽を問わず名曲を歌い継いでいくカバー文化の魅力や、自身の体験談を語った。

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音楽分野における「カバー」の定義は、過去にほかのアーティストがリリースした楽曲を歌唱・編集・演奏し、作品として発表すること。

昨今では「リミックス」「リテイク」「マッシュアップ」といった言葉も耳にするが、これらは実際に歌唱したアーティストの声や素材を使用しアレンジをすることを指すため、カバーとは異なるのだそう。

過去にアーティスト自身が発表した楽曲や、ほかのアーティストに提供した楽曲を改めて歌唱・演奏することは「セルフカバー」と呼ばれる。今年3月に発売された、TRFのデビュー30周年スペシャル記念作品『TRF 30th Anniversary “past and future” Premium Edition』でも、ボーカルのYU-KIによるセルフカバー楽曲が収録されている。

第一期カバーブームを過ごしたというDJ KOOは、当時の思い出についてこのように語った。

「当時は“ユーロビート”という海外のダンスミュージックが流行していて、日本人歌手が日本語でカバーしていました。有名どころだと、西城秀樹さん『YOUNG MAN (Y.M.C.A.)』(原曲:ヴィレッジ・ピープル)や、Wink『愛が止まらない‐Turn It Into Love‐』(原曲:カイリー・ミノーグ)、早見優さん『ハートは戻らない』(原曲:レディ・リリィ)など、海外のディスコで流行っていた曲が、彼らのカバーによって一気に日本のポップスとして花開いていた」(DJ KOO)

カバー文化について、「原曲を改めて振り返ってその曲の良さを知るというのは、時代や音楽を追求するという点で、とても楽しいもの」と話し、カバー曲との出会いについても明かした。

「僕は小学校高学年のときにミュージシャンになろうと思ったのですが、そのきっかけは“ジュリー”こと沢田研二さんへの憧れでした。沢田研二さんは前身で『ザ・タイガース』というグループサウンズをしていたのですが、そのタイガースのライブ版アルバムを買って聴いてみたら英語の曲ばかりだったんですよ。当時のグループサウンズでは、ライブで海外のカバー曲を演奏するのが定番だったそう。そこでタイガースがローリングストーンズのカバーをしているのを知ったことをきっかけに、洋楽にどっぷりハマっていったんです」(DJ KOO)

自身の経験を踏まえ、「カバー曲というのは、なにかにハマるひとつの入り口になる、貴重な機会だと思う」とカバー文化の持つ魅力を熱弁した。

※ラジオ関西『DJ KOO×REBOOT THE WORLD』2024年4月13日放送回より

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