【迷ったらこれを選べば間違いない!】「使用シーン別」ハンモックシステム × 3つの組み合わせ例

ハンモック選びは、どのような本体 × サスペンションを組み合わせるかがポイントです(撮影:根本絵梨子)

ハイキングでは、必要な道具をすべて自分自身が担いで運搬します。一日の大半を徒歩移動に費やすハイカーにとって、道具は使用するときに便利なだけでなく、使用していないとき(移動時)に負担を感じないものであることが重要です。どれだけ機能が優れていても、持ち運びが困難な道具はハイキングには向いていません。

用途に合わせてハンモックとサスペンションを使い分けてみましょう

とはいえ軽さが全てというわけではなく、状況に応じて「快適性」や「扱いやすさ」も考慮しつつ、自分に合ったものをバランスよく選ぶことも大切です。私は使用想定シーンとハイキングのスタイルごとに、いくつかのハンモックとサスペンションの組み合わせを使い分けています。

■Choice1: ULハンモック×ウーピースリング

私が長期山行で使用する機会の多い組み合わせで、重視しているのは「軽さ」です。

ハンモック本体は幅が120cmのミニマルなULハンモックですが、生地に適度な伸縮性があるおかげで窮屈さを感じることはなく、オーバーナイト用としてまったく問題なく使えます。ウーピースリングは軽量かつ細かい長さ調整ができるので、毎日の設営にストレスがありません。旅のスパンが長くなればなるほど、装備の軽量化にはシビアにならざるをえません。

そんなときに頼りになるのが、合計234g(ハンモック本体「eno / sub6」162g、サスペンション「COCOON / Ultralight Hammock Straps」72g)と軽量なこのセットです。

■Choice2: 幅ゆったりの軽量ハンモック×ウーピースリング

2泊以下の比較的短期の山行やデイハイクなど、装備の重量にゆとりを持てる場合に使用する組み合わせです。

ハンモック本体は幅が150cmくらいあるものを選び、「ゆったり過ごせる余裕を確保」しています。サスペンションは軽さと使い勝手のよさから、ここでもウーピースリングを採用しています。ハンモックの気持ちよさを味わうには、ベストな組み合わせといえるでしょう。ハンモック自体を目的として楽しむなら、おすすめの組み合わせです。

重量は合計308g(ハンモック本体「COCOON / Ultralight Hammock 」236g、サスペンション「COCOON / Ultralight Hammock Straps」72g)。

■Choice3: ダブルレイヤーハンモック×デイジーチェーンストラップ

主に冬のハンモック泊で使用している組み合わせです。「背面の保温と、凍結によるトラブルの回避を重視」した組み合わせです。

ダブルレイヤーハンモックには冬用スリーピングマットを挟み、その上で冬用の寝袋に入って寝ます。気温が−15℃を下回るような状況では、ハンモック背面の断熱や保温にアンダーキルトを使うよりも、スリーピングマットを使ったほうが重量的に有利です(−15℃以下に対応するアンダーキルトで重量が500gを切るものはほとんどないが、スリーピングマットなら選択肢がある)。

オーバーナイトで使うなら、昼だけでなく、夜の気温も要チェックです

サスペンションは凍結によるトラブルがもっとも起こりにくいという理由(ウーピースリングやバックルタイプは、凍結により固定できなくなる、あるいは固着することがある)から、デイジーチェーンストラップを選んでいます。

重量は合計710g(ハンモック本体「Warbonnet Outdoors / Lightweight DoubleTraveler」457g、サスペンション「eno / Atlas Hammock Strap」253g)。

ここでは3つのパターンを例に紹介しましたが、あくまでこれは私が心地よく感じる組み合わせ。皆さんも自分の心地よいセッティングを探してみてください。

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